社内ヘルプデスクの応対時間を短縮!ヘルプデスク業務の負荷軽減テクニックを紹介
さまざまな問い合わせ対応が求められる社内のヘルプデスク業務。ヘルプデスクの現場では、担当者が非効率な対応に追われたり過度な負担が掛かったりして、対応に疲弊している企業も少なくありません。ヘルプデスク業務を円滑に進めるためには、「問い合わせ対応を効率化するための仕組み作り」がもっとも重要です。
本記事では、社内ヘルプデスク業務を効率化する仕組みや、組織で取り組むべき対策を紹介します。社内ヘルプデスク業務の効率化や、担当者の負担を軽減する解決策をお探しの方はぜひご覧になってください。
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ヘルプデスク業務の概要
ヘルプデスクとは、企業内外からの「製品やサービスに関する問い合わせ」や「トラブルの解決」を担当する重要な部署です。各種の問い合わせに対して、電話、メール、チャットなどを駆使して対応をおこないます。
ヘルプデスクが問い合わせの一次窓口となり、特定の専門部署や外部の問い合わせ先にエスカレーションする役割も担います。ヘルプデスクは自社製品のサービスや質に深く関与し、企業の生産性に寄与するため、昨今は多くの企業が重要視しています。
ヘルプデスクの分類:「社外ヘルプデスク」と「社内ヘルプデスク」の違い
ヘルプデスクは、主に「社外」と「社内」の2つに分類されます。社外ヘルプデスクは、外部顧客からの「製品やサービスに関する問い合わせ」に対応するものです。業務範囲には「カスタマーサポート」や「コールセンター」などの役割も含まれます。
一方で社内ヘルプデスクは、従業員からの「IT関連の質問回答やトラブル対応」が主な役割です。情報システム部門内に設置されることが多く、FAQや操作マニュアルの作成・提供などの業務も担います。
■FAQを整備し社内ヘルプデスク対応を効率化した事例は、こちらで紹介しています!
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社内ヘルプデスクに必要なスキル
社内ヘルプデスクの担当者には、広範囲な知識とスキルが求められます。担当する製品やサービスの知識のほかに、ITに関する知識が必須です。また、質問の背景を深く掘り下げて、明確でわかりやすい回答を提供するコミュニケーションスキルも必要になります。さらに、問題解決に導く調整力やスケジュール管理能力、業務によっては語学スキルも求められます。社内ヘルプデスクの担当者はこれらのスキルを活かして、次々と飛び込んでくる問い合わせに素早く対応していきます。
社内ヘルプデスクが抱える課題とは?
昨今は企業のIT活用が広がり、多くの企業で社内ヘルプデスクのニーズが高まっています。社内ヘルプデスクの業務は、「従業員の快適な労働環境の実現」や「満足度の向上」を目指すことです。本業務を遂行する上で、近年はさまざまな課題が浮上しています。社内ヘルプデスクが抱える課題として、以下が挙げられます。
① 対応範囲の拡大と問い合わせ数の増加
近年、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展とともに、多くの企業で勤怠管理やオンライン会議など、多岐にわたるシステムやツールを活用しています。その結果、社内ヘルプデスクがサポートしなければならない範囲は拡大し、問い合わせ数も増加しています。特に従業員数や規模が大きい企業では、問い合わせ内容が高度化かつ複雑化し、求められる知識レベルも高くなっています。
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② 問い合わせのフィルタリングが難しい
社内ヘルプデスクは、社内の立ち位置として「ITの専門家」とみなされることが多く、ITに関する問い合わせが集中しがちです。「分からないことは、とりあえずヘルプデスクに聞こう」と考える従業員が多く、社内ヘルプデスクにはさまざまな問合せが寄せられます。「社内ヘルプデスクの担当範囲外」の内容が含まれることも多く、ヘルプデスク業務の負担増の一因となっています。
③ コア業務に集中できない
多くの企業では、情シス部門が「社内ヘルプデスク業務」と「コア業務」の双方を担当しています。近年の傾向として、情シス業務の中で、社内ヘルプデスク業務の占める割合が増加傾向です。特に、時間と手間を要する「個別の質問対応」が増えています。
緊急性の高い個別問い合わせがあった場合には優先的に対処せざるを得ないため、その分コア業務に充てる時間が減少することになります。その結果、情シスのコア業務の進行が遅れ、企業全体の生産性や情シス社員のモチベーション低下を招いています。
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→【情シス部門必見】情シスが内製化すべきコア業務とアウトソーシングすべきノンコア業務とは
④ 少人数やリソース不足での運営
情シス部門は、売上を生み出すセールスやマーケティング、商品開発などの部門と異なり、主にサポートや間接的な業務を担当します。この特性から、経営の視点では「コストセンター」として位置づけられてしまい、予算配分が制限される傾向にあります。多くの企業の情シス部門は、限られた人員で運営するケースが少なくありません。
一部の企業では、一人の担当者にすべてを委ねる「ひとり情シス」や、情シスそのものが存在しない「ゼロ情シス」といった状況も発生しています。社内ヘルプデスク業務を最小限のリソースでおこなっていることは珍しくなく、担当者に過大な負荷が掛かっているのです。これらの状況が続くと、離職や退職などを誘発し、業務に悪影響を及ぼす可能性が高まります。
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社内ヘルプデスク業務を効率化する5つの方法
社内ヘルプデスクが直面するさまざま課題に対して、「効率的に対応できる仕組み作り」が有効な解決策となります。ヘルプデスク業務を効率化するための、企業が取り組むべき5つの方法は以下です。
① ナレッジの構築と共有
社内ヘルプデスクに寄せられる問い合わせ履歴や過去のケースを整理し、「ナレッジ化」をおこないます。ナレッジ化をおこなうことで、今まで個々で対応していた問題解決の方法を統一し、返答用の「返信テンプレート」が作成可能です。返信テンプレートを利用することで、効率的な対応が可能になり「属人化の回避」と「対応品質の向上」が期待できます。
また、全社員がナレッジにアクセスできる環境を整えることで、自己解決を促します。これらの仕組みによって、社内ヘルプデスクへの問い合わせ数を削減できるでしょう。
② 対応範囲の明確化と業務の区分け
社内ヘルプデスク業務を効率化するには、「対応業務の範囲」と「対応時間」を明確にし、従業員に周知徹底することが重要です。規定を超える問い合わせは、FAQ集の参照や関連部署への誘導をおこない、不必要な業務集中を防ぎます。さらに、コア業務とヘルプデスク業務は、情シス内で明確に区分けしましょう。コア業務とヘルプデスク業務それぞれの「専任担当者」を設置することで、コア業務の停滞を防ぐことが可能です。
③ マニュアルの整備と活用の周知徹底
従業員ひとり一人が「問題や疑問を自ら解決できる環境の整備」が、社内ヘルプデスク業務の負担を軽減する鍵となります。問題解決につながるマニュアルを整備し、従業員に配布することで、従業員独力での問題解決を促します。本マニュアルを有効活用するには、内容を最新に保つための「定期的な更新」と、従業員がヘルプデスクを利用する前に「必ずマニュアルを参照する文化の醸成」がポイントです。
④ 問い合わせ内容の分析とヘルプデスクツールの活用
問い合わせ内容の分析と、FAQシステムやチャットボットなどのヘルプデスクツールを組み合わせることで、ヘルプデスク業務の効率化が可能です。まず、社内の問い合わせ内容のトレンドを定期的に分析し、頻出の質問やトピックを特定。この分析結果を基に、FAQシステムやチャットボットなどのヘルプデスクツールに、回答を準備します。これらツールを活用することで、自己解決を促進し、ヘルプデスク業務を効率化できるでしょう。自社だけで仕組みの構築が難しい場合は、外部の専門業者の力を借りることをおすすめします。
⑤ 社内ヘルプデスクのアウトソーシング活用
社内ヘルプデスクのリソースが足りず運用が困難な場合や、コア業務を優先したい場合は、外部のBPOサービスを提供する企業へアウトソーシングすると良いでしょう。一見コストが増えるように思えるアウトソーシングですが、人件費、システムの維持・運用費、教育費、労務管理費などを総合的に考慮すると、企業全体としてコストダウンが図れます。
さらに、夜間や休日対応、経験豊富な専門家による高品質なサービスなど、多岐にわたる恩恵が得られます。近年は、多様なニーズ応えるBPOサービスを提供する企業が増えているのもメリット。社内の課題に合わせて最適なサービス提供者を選定することで、社内ヘルプデスクの効率的な運用が実現できます。
社内ヘルプデスク課題の根本解決にはアウトソーシング活用が有効です
社内ヘルプデスクは、従業員の業務をスムーズに進め、企業全体の生産性を高める重要な役割を担います。社内ヘルプデスクの役割や業務の重要性が増す一方で、ヘルプデスクの現場では多くの課題を抱え、担当者の負担や疲労も増しています。効率的なヘルプデスク運営によって負担を軽減し、コア業務への集中や、従業員の満足度を高める取り組みが不可欠です。
自社だけの対応に限界を感じる場合、「アウトソーシングの活用」で課題解決に努めることは一考の価値があります。社内ヘルプデスクのアウトソーシングを検討する場合、キューアンドエーのBPOサービスがおすすめです。キューアンドエーは、BPO業界で25年以上の実績と深い専門知識を持ち合わせており、企業の幅広いITニーズに対応できます。運用管理からDX導入のサポートまで、すべてのIT業務をトータルサポートする「まるごと情シスBPO」を提供しています。
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