【カスタマーサクセス】限られたリソースでも、たくさんの顧客と関係構築する方法とは?
カスタマーサクセス活動では、顧客にとって必要な支援や情報を「顧客が求めるタイミングよりも先回りして」提供することが重要です。「顧客の成功」を能動的に支援することで、提供するツールやサービスを顧客が活用できるようになり、継続的な利用につながります。
そのためには、顧客の状況に合わせた「タイミングの良い」アプローチが不可欠です。一方で、多くの企業が人的リソースに限りがあるなかで、すべての顧客にタイミング良く丁寧な支援をおこなうことは難しいものです。特に顧客数の多い企業では、たくさんの顧客と関係構築したいものの「顧客数が多くてフォローしきれない」「顧客を効率よくフォローできる体制や仕組みが整っていない」など悩みを抱えているケ―スも多いでしょう。
本記事では、「限られたリソースでもたくさんの顧客との関係構築を実現できる」カスタマーサクセス運用方法を解説します。
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限られたリソースで顧客と関係構築するには「人的リソースとツールを掛け合わせる」
たくさんの顧客との関係構築を実現するには、人的リソース以外に「デジタルツール」を活用することが不可欠です。特に大企業の場合は、膨大な既存顧客を抱えており、すべての顧客の対応に手が回らないことも多いでしょう。
既存顧客の中に「売り上げにつながる潜在顧客」が多数いるものの、顧客と関係構築ができておらず、売り上げ機会を逃していることは少なくありません。このような機会損失の課題を解決するには、MAやSFA、CRM(顧客関係管理)など「デジタルツールの活用」が欠かせません。
これらのツールを活用することで、デジタル施策であってもパーソナライズされた情報提供をすることが可能となり、広範囲な顧客との関係構築に役立ちます。
デジタルツールを導入して顧客フォローの効率化を図りつつ、手厚い支援が必要な顧客は十分な人的リソースを割いて対応します。このように「人的リソースとツールの掛け合わせ」の仕組みを作ることで、限られたリソースでも多くの顧客と関係構築が可能になります。
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カスタマーサクセス開始時に「顧客をグループ分けして優先順位をつける」
人的リソースとデジタルツールを掛け合わせた「カスタマーサクセスの仕組み」を構築するには、まず「顧客をグループ分けして優先順位をつける」ことから始めましょう。「優先順位」をつけることで、自社のカスタマーサクセス部門が少人数であっても、優先順位の高い顧客を中心に手厚い支援が可能です。人的リソースを「顧客の優先順位に合わせて配分する」ことで、リソースを最大限に活用できます。
「タッチモデル」を構築し、多くの顧客と関係を深める
限られたリソースで多くの顧客と関係構築をするには、顧客の優先順位によってアプローチ方法を切り替えることが重要です。優先度の高い顧客への対応に人的リソースを割き、優先度が低い顧客にはデジタルでアプローチをするという仕組みをつくります。
ここでは、カスタマーサクセスに不可欠な3つのタッチモデルをご紹介します。
優先度の高い顧客は「ハイタッチ」で関係を強化する
「ハイタッチ」とは、カスタマーサクセス担当と顧客の間での1対1のコミュニケーションです。
顧客のなかでもっとも優先順位が高く「ハイタッチに分類される顧客」に対しては、選任のカスタマーサクセス担当者を設け、潜在ニーズのヒアリングから個別の対応をおこないます。専任の担当者が「顧客ニーズに合わせたオンボーディングの支援」や「顧客のスキルアップに向けた定期ミーティング」などを実施することで、顧客との関係をより強固なものにします。
優先度中の顧客は「ロータッチ」で対応
「ロータッチ」とは、1対多数のコミュニケーションです。
優先度中の顧客に対し、ある程度集団的ではあるものの、直接働きかけるための手法です。ロータッチの有効な施策のひとつが「セミナー」の開催です。セミナーは、製品導入時の顧客に向けた「製品活用セミナー」や、成功事例を学びたい人向けの「成功事例セミナー」のほか、同じ悩みや課題を抱える同業種向けの「業種別・課題解決セミナー」など、さまざまな種類があります。セミナーをうまく活用することで、多くの顧客との関係を一度に高められます。
また、「ユーザー座談会」「交流会」「ワークショップ」などの顧客交流型イベントも、有効なロータッチ施策です。製品やサービスの学習フェーズを終えて、ある程度の活用度や習熟度が深まった顧客に対して、有効な施策といえるでしょう。顧客同士のつながりを強固にすることで、仲間意識やサービスへの愛着が生まれ、顧客との関係構築に役立ちます。
優先度の低い顧客は「テックタッチ」でフォローする
「テックタッチ」とは、テクノロジーを活用したコミュニケーションです。
テックタッチでは人が直接やり取りをする必要がないので、広範囲の顧客にアプローチすることが可能となります。優先度の低い顧客に対しては、テックタッチでフォローしましょう。テックタッチの施策例としては、「メールマガジン」や「ウェビナー動画」「ホワイトペーパー」提供などがあります。MA(マーケティングオートメーション)を活用することで、顧客によってパーソナライズされた情報を適切なタイミングで提供し、顧客との関係を構築します。
■テックタッチの具体的な手法や導入手順は、こちらで解説しています!
→テックタッチはカスタマーサクセスにおける重要なタッチモデル!具体的な手法や導入手順を解説
「デジタルツール」と「人的リソース」を掛け合わせカスタマーサクセスを成功させる
多くの顧客との関係構築を実現するには、優先度の高い顧客は人的リソースを投入した「ハイタッチ」で手厚くフォローをおこない、優先度中の顧客はセミナーやコミュニティ活動などの「ロータッチ」で関係強化を図ります。そして優先度が低い顧客は、「テックタッチ」でフォロー活動をおこない、アクティビティによって優先度が上がったらハイタッチやロータッチにつなげていきます。
このようなタッチモデルを構築することで、多くの顧客と深い関係を築くことが可能となります。顧客数が多く人的リソースが限られている場合でも広範囲な顧客への対応が可能となり、カスタマーサクセスの成功につながるでしょう。
■カスタマーサクセスのよくある失敗事例と成功の秘訣については、こちらで解説しています!
→これだけは気を付けたい!カスタマーサクセス失敗事例3選から学ぶ成功の秘訣
カスタマーサクセスの導入はキューアンドエーのコンサルティングサービスにお任せください
多くの顧客を抱える企業が、すべての顧客に満遍なく一律の対応をおこなうことは、顧客数が多くなるほど難しくなります。顧客を優先順位づけし、優先度が高い顧客から低い顧客まで多くの顧客をフォローできる仕組みを確立して、自社の売り上げ向上と事業成長を目指しましょう。
カスタマーサクセスの仕組みを構築するには、構築ノウハウを持つ外部コンサルを活用することで、自社だけで取り組むよりスムーズに構築できます。カスタマーサクセスを早期に立ち上げたい場合、キューアンドエーのコンサルティングサービスがおすすめです。キューアンドエーは、大企業の業務に精通したプロフェッショナルが「タッチモデルを活用した業務設計」から「運用体制と仕組みの構築」「ツール活用からコンテンツ作成」まで、お客さまを伴走支援します。
また、お客さまに成り代わって、キューアンドエーの人材がカスタマーサクセス運用代行を担うことも可能です。カスタマーサクセス実現に向けて「顧客フォローの体制」と「仕組み」を構築し、内製化の支援から運用代行まで、幅広くお客さまを支援いたします。
■カスタマーサクセスの代行会社を探している方は、こちらを参考にしてください!
→【10社比較】2023年最新版カスタマーサクセス代行会社比較10選!失敗しない選び方のポイントを紹介
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