カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは?役割や目的の違いについて解説

営業DX導入を検討する際、カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いについて知っておくことは重要です。

本記事では、カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いに焦点を当て、それぞれの役割と目的を解説します。さらに、カスタマーサクセスにおけるKPIの測定方法や、組織にカスタマーサポートとカスタマーサクセスを取り入れるためのポイントにも触れますので、ぜひご一読ください。


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目次[非表示]

  1. 1.カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い
    1. 1.1.カスタマーサポートの意味
    2. 1.2.カスタマーサクセスの意味
  2. 2.カスタマーサポートとカスタマーサクセスの役割と目的
    1. 2.1.カスタマーサポートの役割と目的
    2. 2.2.カスタマーサクセスの役割と目的
    3. 2.3.カスタマーサポートとカスタマーサクセスの相互関係
  3. 3.カスタマーサポートとカスタマーサクセスを組織に取り入れるためのポイント
    1. 3.1.組織体制の整備
    2. 3.2.適切な人材の育成と配置
    3. 3.3.顧客ニーズの把握とアプローチ方法
  4. 4.カスタマーサクセスにおけるKPIとその測定方法
    1. 4.1.LTV(顧客生涯価値)
    2. 4.2.NPS(ネットプロモータースコア)
    3. 4.3.チャーンレート(解約率)
  5. 5.カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いを押さえて導入を検討しよう
  6. 6.カスタマーサクセスはキューアンドエーのコンサルティングサービスにお任せください


カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い

カスタマーサポートとカスタマーサクセスには、どのような違いがあるのでしょうか。まずは、言葉の意味の面から、両者の違いについて説明します。

カスタマーサポートの意味

カスタマーサポートとは、顧客からの問い合わせやトラブルに対応し、解決策を提供するサービスのことです。主に製品やサービスに関する技術的なサポートや対応が求められます。

カスタマーサクセスの意味

カスタマーサクセスとは、顧客が製品やサービスを効果的に活用できるよう、能動的に支援し、顧客満足度を向上させるための働きかけのことです。カスタマーサクセスを続けることで、企業は自社製品やサービスを利用する顧客の成功体験を促し、長期的な信頼関係を築きます。

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カスタマーサポートとカスタマーサクセスの役割と目的

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの意味を確認したところで、それぞれの役割と目的について詳しく解説します。


カスタマーサポートの役割と目的

カスタマーサポートは、顧客の問題解決に焦点を当て、製品やサービスに関する問題や不具合を解決する役割を担います。カスタマーサポートの目的は、顧客の満足度を維持し、リピート購入や継続利用を促すことです。

カスタマーサクセスの役割と目的

カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを最大限活用できるようサポートし、その価値を最大化する役割を担当します。カスタマーサクセスの目的は、顧客の成長や成功の実現、継続的なビジネスの拡大を支援することです。

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの相互関係

カスタマーサポートとカスタマーサクセスは、お互いに連携し、顧客のニーズに対応することで顧客満足度をより向上させることが可能です。カスタマーサポートが問題解決をおこない、カスタマーサクセスが顧客の成功をサポートすることで、顧客体験全体が向上します。

企業にとって、カスタマーサポートとカスタマーサクセスはどちらも顧客体験を向上させるうえでは欠かせません。では、組織にカスタマーサポートとカスタマーサクセスを導入する際にはどのような点に気を付ければよいでしょうか。


カスタマーサポートとカスタマーサクセスを組織に取り入れるためのポイント

カスタマーサポートとカスタマーサクセスを効果的に組織に導入するためのポイントは以下の通りです。


組織体制の整備

カスタマーサポートとカスタマーサクセスを効果的に活用するためには、組織体制を整備し、両者の役割と連携を明確にすることが重要です。組織体制の整備には、カスタマーサポートとカスタマーサクセスのそれぞれのチームが独立して機能するだけでなく、他部署とも連携して情報共有や業務改善をおこなうことが求められます。

また、明確な役割分担と業務プロセスを設定し、顧客対応の効率化や迅速な問題解決を実現することが大切です。


適切な人材の育成と配置

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの専門性を持つ人材を育成し、適切なポジションに配置することで、両者の役割を最大限に発揮させることができます。

人材育成には、社内外の研修や勉強会、メンター制度などを活用し、スキルアップを促進することが重要です。また、個々の能力や適性に応じて、カスタマーサポートやカスタマーサクセスの適切な役割に配置し、チーム全体のパフォーマンスを向上させることが求められます

これにより、顧客満足度の向上やリピートビジネスの促進、顧客ロイヤリティの獲得につなげることができます。


顧客ニーズの把握とアプローチ方法

顧客のニーズを把握し、それに応じたアプローチ方法を取ることで、カスタマーサポートとカスタマーサクセスが顧客満足度を向上させることができます。顧客のフィードバックを収集し、分析することで、より効果的なサポートとサクセス戦略を構築することが可能です。


カスタマーサクセスにおけるKPIとその測定方法

営業DX推進の課題のひとつに、費用対効果を実感しにくい点が挙げられます。ソフトブレーン・サービスの調査では、34.7%もの企業が費用対効果を実感しにくいことを、営業DX推進の課題だと回答しました。

(出典元:ソフトブレーン・サービス株式会社 営業現場のDXに関する実態調査

営業DX推進の一環としてカスタマーサクセスを導入するには、費用対効果を明確にする「KPI」をしっかりと定めることが重要です。

KPI(Key Performance Indicator)とは、ビジネスやプロジェクトの目標達成状況を評価・測定するために用いられる、重要な業績評価指標のことです。KPIは、組織やチームが設定した目標に対して、どの程度効果的に進んでいるかを数値で示すことで、業務の進捗や成果を客観的に評価することができます。

ここからは、カスタマーサクセスの効果を評価するための主要なKPIと、それらをどのように測定するかについて説明します。


LTV(顧客生涯価値)

LTV(顧客生涯価値)は、顧客が企業にもたらす収益の総額を示す指標です。顧客が長期間利用することで、収益が増加し、企業の成長につながります。 LTVを高めるためには、カスタマーサポートとカスタマーサクセスが連携して顧客満足度を向上させることが重要です。

LTVの計算方法は、以下の式で表されます。

LTV = 平均取引金額× 粗利率 ×1顧客あたりの取引回数×顧客の平均継続期間


【平均取引金額】     顧客が1回の取引で平均して支払う金額を計算します。
【1顧客あたりの取引回数】  顧客がある期間内に平均して取引をおこなう回数を計算します。
【顧客の平均継続期間】  顧客が企業との関係を維持する平均期間を計算します。

これらの数値を掛け合わせることで、LTVが算出されます。LTVを測定することで、顧客獲得コスト(CAC)とのバランスや、リピート率の向上、顧客ロイヤリティの強化など、さまざまな視点からビジネスの成長戦略を検討することができます。


NPS(ネットプロモータースコア)


NPSは、顧客が企業やサービスを他人に紹介する確率を測る指標です。高いNPSは、顧客が企業の製品やサービスに満足しており、口コミによる新規顧客獲得が期待できることを示します。カスタマーサポートとカスタマーサクセスが連携して顧客満足度を高めることで、NPSを向上させることが可能です。

NPSは以下のステップで計算されます。

ステップ1     
顧客に、「あなたが当社や当社の製品・サービスを友人や知人に紹介する可能性は、0(全く紹介しない)から10(絶対に紹介する)のスケールでどれくらいですか?」という質問をおこないます

ステップ2

回答者を以下の3つのグループに分類します。

プロモーター:9〜10点をつけた人。熱心なファンであり、他人に勧める可能性が高い。

パッシブ:7〜8点をつけた人。中立的な意見であり、他人に勧めること

もあれば、そうでないこともある。

ディトラクター:0〜6点をつけた人。不満を抱えており、他人に勧めない可能性が高い。
ステップ3

各グループの割合を計算します。

NPSを計算するために、プロモーターの割合からディトラクターの割合を引きます。

NPS =(プロモーターの割合) - (ディトラクターの割合)

NPSの範囲は、-100(全員がディトラクター)から+100(全員がプロモーター)です。高いNPSは、顧客ロイヤリティが高く、口コミでの評判が良いことを示しています。逆に、低いNPSは、顧客満足度が低く、改善が必要であることを示しています。

NPSの数値だけでなく、パッシブやディトラクターがどのような理由でその評価をしているのかを調査することで、企業はサービスや製品の改善点を見つけることも可能です。さらに、定期的にNPSを測定することで、顧客満足度の変化や取り組みの効果を追跡し、改善策の効果を確認できます。


チャーンレート(解約率)

チャーンレートは、顧客がサービスを解約する割合を示す指標です。低いチャーンレートは、顧客が継続的にサービスを利用していることを示し、収益の安定につながります。カスタマーサポートとカスタマーサクセスが顧客のニーズに応えることで、チャーンレートを低く抑えることができます。

チャーンレートを計算する方法は以下の通りです。

チャーンレート(%) = (期間中の解約顧客数 / 期間開始時の総顧客数) × 10

例えば、1ヶ月間のチャーンレートを計算する場合、月初めの総顧客数を基準に、その月に解約した顧客数を割り、100をかけることでチャーンレートをパーセントで表します。

チャーンレートは、ビジネスの継続性や顧客満足度を評価するうえで重要な指標です。低いチャーンレートは顧客満足度が高く、長期的なビジネスの成長を維持できることを示しています。逆に、高いチャーンレートは顧客満足度が低く、改善が必要であることを示しています。

定期的にチャーンレートを測定し、顧客のニーズに応じたサービス改善やリテンション施策を実施することで、チャーンレートを低く維持し、ビジネスの成長を促すことができます


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カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いを押さえて導入を検討しよう

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いを理解し、組織に適切な形で取り入れることは、顧客満足度やリピート購入率を向上させ、企業の成長を促すうえで重要です。両者の役割や目的を把握し、連携して顧客体験全体を向上させましょう。


カスタマーサポートとカスタマーサクセスは、顧客満足度を向上させるために連携しながら活動することが重要です。それぞれの役割や目的を理解し、組織内で適切な体制を整えることで、顧客満足度を高め、企業の成長にげることができます。この記事で紹介したポイントを参考に、カスタマーサポートとカスタマーサクセスの導入を検討してみてください。

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キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
複数のコンタクトセンター責任者を経て、キューアンドエーに2018年中途入社。 ICT(「情報通信技術」)に特化したコンタクトセンターとオンサイトサポートをメインに、大手クライアントのインサイドセールスプロジェクト責任者としてデジタル基盤から体制までを一から立ち上げる。 中期計画にて自社事業、提供サービスの展望を望み、 セールス領域で他企業と差別化できるデジタルマーケティング、 インサイドセールス確立を見据えプロジェクトを推進している。

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