情報システム部門のコミュニケーション力を高める5つの方法:社内外との連携を円滑化する秘訣
情報システム部門(以下、情シス部門)は、企業のIT戦略を推進する重要な役割を担っています。しかし、情シス部門が社内外との連携不足やコミュニケーション不足に陥ると、IT戦略の実行に支障をきたすリスクがあります。本記事では、情シス部門のコミュニケーション力を高める5つの方法を解説し、社内外との連携を円滑化する秘訣を紹介します。また、キューアンドエーの「まるごと情シスBPO」サービスによる支援の特徴も紹介します。
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情シス部門に求められるコミュニケーション力
近年、DXの加速やクラウドサービスの普及に伴い、情シス部門の役割は大きく変化しています。単なるシステムの管理や運用だけでなく、全社的なIT戦略の立案や推進、業務部門との協業など、より戦略的な役割が求められるようになりました。
この変化に伴い、情シス部門には高度なコミュニケーション力が必要とされています。経営層や事業部門との連携を密にし、ITの活用による「事業価値の創出」を促進しなければなりません。また、社外のベンダーやパートナーとの協業も欠かせません。これらのステークホルダーとの円滑なコミュニケーションなくして、IT戦略の成功は成し遂げられないのです。
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コミュニケーション不足が引き起こす問題
情シス部門のコミュニケーション力が重要視される中で、多くの企業の情シス部門では社内外のコミュニケーションが課題となっています。情シス部門が技術的な観点に偏りがちなのに対し、事業部門はビジネスの視点を重視するため、両者の意思疎通が難しいケースが少なくありません。
専門用語の多用や、IT知識の格差もコミュニケーションの障壁となっています。社外との連携においてもベンダー任せになりやすく、適切なコミュニケーションが取れていない企業が散見されます。こうしたコミュニケーション不足は、以下のような問題を引き起こします。
- 事業部門のニーズを的確に捉えられず、事業に役立つIT施策を打ち出せない
- IT投資の必要性や効果を経営層に説明できず、予算確保が難しくなる
- システム開発プロジェクトの要件定義が不十分になり、プロジェクト遅延や品質低下を招く
- ベンダー任せの丸投げ体質が蔓延し、ベンダーコントロールが効かなくなる
- グローバルな事業展開に必要な現地法人のIT部門との連携が弱く、一貫したIT戦略を描けない
情シス部門がこれらの問題を解決し、戦略部門としての役割を果たすにはコミュニケーション力の向上が急務といえます。
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コミュニケーション力を高める5つの方法
では、情シス部門のコミュニケーション力を高める5つの具体的な方法を見ていきましょう。情シス部門のコミュニケーション力を高めるには、以下の方法が有効です。
① ビジネス知識の習得とIT知識の「見える化」
事業部門との円滑なコミュニケーションには、業務の文脈を理解し、「ITがどのように事業に貢献できるか」を説明する力が必要です。そのためには、情シス部門がビジネス知識を習得し、事業部門の視点に立って考える姿勢が欠かせません。社内の勉強会やセミナーに積極的に参加し、事業の仕組みや業界動向を学ぶことが大切です。
一方で、事業部門に対しては、IT知識を平易に説明する工夫が求められます。専門用語を控えめにし、図やグラフを活用するなど、分かりやすい説明を心がけましょう。ITの仕組みや効果を「見える化」することで、事業部門の理解と協力を得やすくなります。
② 定期的なコミュニケーションの場の設定
社内の連携を深めるには、情シス部門と事業部門が定期的にコミュニケーションを取る場を設けることが有効です。例えば、月1回の定例会議を開催し、双方の状況報告や課題の共有、IT戦略の進捗確認などを行います。ITに関する相談窓口を設置し、事業部門からの問い合わせに迅速に対応する体制を整えるのもよいでしょう。
また、普段からカジュアルな交流の機会を設けるのも大切です。例えば、社内の懇親会やプロジェクト後の打ち上げ、スポーツ大会への合同参加など、仕事以外の場でのコミュニケーションを通じて、部門間の垣根を低くする工夫が有効です。
③ プロジェクトマネジメントとファシリテーションスキルの強化
情シス部門がIT施策を円滑に推進するには、高度な「プロジェクトマネジメントスキル」と「ファシリテーションスキル」が欠かせません。特に、事業部門を巻き込んだプロジェクトでは、要件定義や進捗管理、課題解決などにおいて、情シス部門のリーダーシップが問われます。
プロジェクトマネジメントの標準フレームワークであるPMBOKなどを参考に、体系的なマネジメントスキルを習得しましょう。また、会議でのファシリテーションスキルを磨き、参加者の意見を引き出し、合意形成を促す力を身につけることが大切です。外部の研修やワークショップにも、積極的に参加しましょう。
④ 社外パートナーとの協業関係の強化
社外のベンダーやパートナーとの協業は、情シス部門の重要な役割の一つです。単にベンダー任せにするのではなく、情シス部門が主体的にコミュニケーションを取り、パートナーシップを強化する必要があります。
定期的な打ち合わせやレビュー会議を通じてベンダーの状況を把握し、課題があれば早期に解決する姿勢が求められます。情シス部門側からも積極的に情報を発信し、ベンダーとの相互理解を深めるコミュニケーションが欠かせません。パートナーとしての信頼関係を構築することが、協業の成功につながります。
⑤ グローバルな視点でのコミュニケーション
情シス部門には、グローバルな視点でのコミュニケーション力も求められます。海外拠点のIT部門やグローバルベンダーとの連携を円滑に行うには、言語や文化の違いを乗り越える工夫が必要です。
英語力の向上は必須ですが、それだけでは不十分といえます。相手の文化的背景を理解し、配慮するグローバルマインドを持つことが重要です。また、海外赴任や国際会議への参加など、グローバルな経験を積む機会を設けるのも有効です。多様性を尊重し、グローバルな視点でコミュニケーションを取る姿勢を醸成することが求められます。
コミュニケーション力向上に向けた課題とBPOサービス活用のメリット
情シス部門のコミュニケーション力を高める5つの方法を実践することで、情シス部門は社内外との連携を円滑化し、IT戦略の推進力を高めることができます。しかし、こうしたコミュニケーション力の向上には、情シス部門の時間とリソースを割く必要があります。
日々の業務に追われ、社内外との調整に十分なリソースを確保できない企業も多いのが現状です。特に中小企業や情シス部門の人員が少ない企業では、業務が多忙な中でコミュニケーション活動に注力することも難しいでしょう。そこで、コミュニケーション力向上と業務効率化を同時に実現するために、BPOサービスの活用が有効です。
キューアンドエーの「まるごと情シスBPO」サービスでは、高いコミュニケーション力を持つ専門家が、お客さまの社内外の連携をサポートします。例えば、情シス部門と事業部門の定期的な会議の設定や、報告・情報共有の仕組みづくりなど、コミュニケーションを円滑化する支援を提供します。これにより、情シス部門は社内の連携強化に注力できます。
■キューアンドエーの「「まるごと情シスBPO」のサービス紹介資料はこちら
また、「まるごと情シスBPO」では、情シス部門の業務効率化を支援するサービスも提供しています。例えば、コールセンターシステムを活用したデータの可視化により、お問い合わせ対応の効率化と品質向上を図ります。また、FAQ作成やチャットボット導入などによる標準化の仕組みづくりにより、問い合わせ対応の自動化を推進します。こうした取り組みにより、情シス部門は業務の効率化を実現しつつ、コミュニケーション活動により多くのリソースを割くことが可能になります。
情シス部門のコミュニケーション力向上と業務効率化は、どちらも重要な課題ですが、限られたリソースの中で両立させることは容易ではありません。「まるごと情シスBPO」サービスを活用することで、情シス部門は効率化された業務プロセスの中で、社内外とのコミュニケーション強化により注力することができます。
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まとめ
本記事では、情シス部門のコミュニケーション力を高める5つの方法を解説し、社内外との連携を円滑化する秘訣を紹介しました。情シス部門が真の戦略部門として機能するには、ITの技術的な側面だけでなく、社内外の多様なステークホルダーとコミュニケーションを取り、「ビジネスの価値創造」を促進する役割が求められます。
DX時代において、情シス部門のコミュニケーション力は、企業の競争力を左右する重要な要素といえます。情シス部門が社内外との連携を強化し、ビジネス課題の解決や新たな価値創造を主導することが、これからの企業成長の鍵を握ります。
自社の取り組みと、キューアンドエーのようなBPOサービスを上手く組み合わせることで、情シス部門はコミュニケーション力を着実に高め、企業の成長とDXの実現に貢献していくことができます。ぜひ、情シス部門のコミュニケーション力向上に向けて、キューアンドエーのサービス活用をご検討ください。
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