カスタマーサクセス(CS)がSaaSビジネスにおいて重要な理由は?

昨今では、SaaSなどのサブスクリプション型ビジネスの普及に伴い、カスタマーサクセス(CS)への注目が集まっています。株式会社ユニリタの「2022「カスタマーサクセス」実態調査」によると、一般企業勤務者のカスタマーサクセス認知度が全体の約4割であるのに対し、SaaS企業勤務者は全体の約9割に上りました。この調査からSaaSビジネスではカスタマーサクセスが重要視されていること、また今後SaaSビジネスに参入する企業にとって、まず理解すべき構図がカスタマーサクセスであることが想像できるのではないかと思います。


カスタマーサクセスはSaaS企業が競合との差別化を図る上でも有効な取り組みです。しかし中には、「カスタマーサクセスの理解がまだ浅い」「構築する上でのメリットは何かがわからない」という方もいるのではないでしょうか。この記事では、SaaSビジネスの最新の市場動向を踏まえ、SaaSにおけるカスタマーサクセス導入の重要性や導入の方法などを解説します。


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目次[非表示]

  1. 1.SaaS業界のカスタマーサクセス(CS)とは
  2. 2.SaaS業界の最新動向
    1. 2.1.SaaSビジネスが急成長した背景
  3. 3.DX化により加速するSaaS業界
  4. 4.SaaS業界におけるカスタマーサクセスの重要性
    1. 4.1.SaaSビジネスのLTV最大化のため
    2. 4.2.激化するSaaS業界での差別化のため
    3. 4.3.解約を防止する
    4. 4.4.アップセルとクロスセルの機会創出する
  5. 5.SaaSカスタマーサクセス立ち上げの4つのステップ
    1. 5.1.カスタマージャーニーマップを作成する
    2. 5.2.組織体制を作り、「役割」と「部門間の連携」を明確にする
    3. 5.3.KPIを設定し、「進捗状況の見える化」の仕組みを整える
    4. 5.4.PDCAを回し、運用方法を改善していく
  6. 6.SaaSカスタマーサクセスを成功させるポイント
    1. 6.1.カスタマーサクセスの目的を明確にする
    2. 6.2.リソースを確保する
  7. 7.SaaS業界のカスタマーサクセス導入事例
    1. 7.1.Sansan株式会社
    2. 7.2.株式会社ユーザベース
    3. 7.3.NTTビジネスソリューションズ株式会社
  8. 8.まとめ

SaaS業界のカスタマーサクセス(CS)とは

カスタマーサクセスとは、顧客の成功を重視するマーケティングの概念であり、顧客が製品やサービスを最大限活用できるようにサポートをおこない、顧客満足度を向上させる役割があります。


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カスタマーサクセスは、サブスクリプション型の商材を取り扱うSaaSビジネスにマッチした業種です。カスタマーサクセスが積極的に顧客接点を持ち、顧客のサービス利用に対する満足度が上がるように働きかけることで、顧客と良好な関係を築けます。今後SaaSビジネスを軌道に乗せる上では、カスタマーサクセスによって顧客満足度を上げ、ツールの解約を防ぐことが、大きな利益につながります。


SaaS業界の最新動向

カスタマーサクセスが注目される要素の一つが、SaaSビジネス市場の成長です。SaaS業界の最新動向について解説します。


SaaSビジネスが急成長した背景

SaaSビジネスが急成長した背景にあるのが、コロナ禍による働き方の変化とリモートワークの普及です。コロナウイルス感染によりパンデミックが起き、企業のリモートワーク化が進みました。企業はこれらの働き方の変化と共に、利用する社内ツールの環境整備が必要となり、SaaSツールを導入する企業が増加したこともSaaSビジネスの成長に寄与していると言えます。

実際に、株式会社アイ・ティ・アール(ITR)が発表した「ERP市場規模推移および予測」の以下のグラフでは、コロナが拡大した2019年から近年までの間、SaaS市場が著しい成長を遂げていることがわかります。また、他と比較するとコロナ禍の影響で鈍化している傾向に対し、SaaS市場だけが顕著に伸びていることも見てとれます。


(出典:EnterpriseZineニュース「2020年度はコロナ禍の影響で鈍化か【ITR ERPの市場予測】」)

コロナが落ち着いた昨今でも引き続きリモートを推奨する企業が多いことから、今後も継続的にSaaSビジネスが成長することが予想できるのではないでしょうか。


DX化により加速するSaaS業界

SaaSビジネスが加速した理由に、国策として掲げているDXの推進も関係があります。2020年の5Gのインフラ整備、 2021年のデジタル庁の発足など国を挙げたDX推進が進められています。加えて直近では、2023年に定められた電子帳簿保存法やインボイス制度開始などの制度も策定され、益々企業のDX化に拍車がかかっています。
 
LegalForceのSaaS導入企業を対象にした「SaaSの活用に関する実態調査」では、回答者の約7割が、SaaSによりデジタル変革(DX)が進んだと回答しました。


(出典:ZDNET Japan「SaaS活用者の約7割、「SaaSによりDXが進んだ」と回答--LegalForce調査」)

これらの背景から、企業のDX化に活用されるSaaSツールなどの導入のニーズは今後も高まり、比例してSaaS業界の盛り上がりが続くことでしょう。
 
本領域の将来性を鑑みて、SaaSビジネスに参入する企業の増加も予想されます。SaaSビジネスを開始するにあたり、カスタマーサクセスの役割を理解し、部隊の構築もセットで推進することがより重要になります。ではなぜSaaSビジネスにカスタマーサクセスが重要であるかは、次で解説します。


SaaS業界におけるカスタマーサクセスの重要性

SaaS業界やビジネスモデルの特徴から、カスタマーサクセスは事業成功の鍵とも言える重大な役割を担っています。なぜSaaSビジネスの成功にカスタマーサクセスが欠かせないか詳細を解説します。


SaaSビジネスのLTV最大化のため

SaaSサービスの販売モデルは、主に利用料に応じて課金されるサブスクリプション型です。サブスクリプション型は購入後、継続的にサービスを利用してもらうこと、いわゆるリピーターを増やし収益源を高める構造です。SaaS型のビジネス展開においては、利用者が継続し続ける仕組み(LTVの向上)を作り、長期的に収益を安定化させることが重要視されます。
 
LTVとは顧客が企業にもたらす収益の総額を示す指標です。日本語では生涯顧客価値と訳されます。
 
サブスクリプション型のSaaSサービスのLTVを向上し、利益を最大化するためにはカスタマーサクセスでは「解約を防止する」「アップセルとクロスセルの機会創出する」の2つの目的をもち推進する必要があります。顧客が長期間商材を利用することで、収益が増加し企業の成長につながります。


激化するSaaS業界での差別化のため

SaaSは参入社数が増加し急激に成長している市場です。株式会社富士キメラ総研の日本のSaaS市場の変遷と予測では、2018年のSaaSの市場規模は4,798億円、資金調達額は総額550億円を突破し、5年前の5倍以上の規模となりました。また、2025年のSaaS市場規模は10115億円と予測され、その年平均成長率は11.2%と大きく成長することが予想されています。


(出典:CRO HACK「急成長SaaS -拡大する国内市場規模とモノづくり神話からの脱却」)


前章でお伝えの通り、SaaS市場は成長性が高いと予測され、ビジネスチャンスとして多くの企業が参入していることから、ある意味レッドオーシャン化されている市場とも言えます。市場競争が激化している中で優位に立つためには、当然ながら競合と自社との差別化が必要です。しかし、類似のSaaSサービスが展開されている場合には機能や価格などだけで勝負するのは難しいことでしょう。
 
カスタマーサクセスの導入は、差別化要因の一つとしても考えられます。複数のSaaSサービスの中で自社が顧客に選ばれるためには、顧客にSaaSサービスの価値を理解してもらうことが重要です。理解促進のためには、顧客に対する能動的な働きかけが求められ、その役割を担うのがカスタマーサクセスとなります。     


解約を防止する

SaaSビジネスでは解約のことをチャーン、解約率のことをチャーンレートと呼びます。このチャーンやチャーンレートはSaaSビジネスの収益に直結しますので、収益安定化のためにもこれらをサービスの評価軸として重要視します。以下は、チャーンレートとLTVの関係を表したグラフです。


(出典:Accel「チャーンレートがサブスクリプションビジネスの LTV に与えるインパクト」)

チャーンレートとLTVは反比例の関係にあり、チャーンレートが上がればもちろんLTVは下がります。チャーンを防ぐために、顧客のニーズに応える長期的なアフターサポートを提供するのが有効です。たとえばサービス導入時は顧客がつまづきやすいポイントをフォローし、スムーズな導入につなげたり、新機能追加時にはメールでお知らせするなど定期的に接点を持ちます。カスタマーサクセスが顧客の持つ課題や変化するニーズを追跡し、能動的なサポートを提供することでチャーンを防ぐことができるのです。


アップセルとクロスセルの機会創出する

SaaSビジネスでの利益を最大化するためには、アップセルやクロスセルの機会も増やす必要があります。アップセルとは、顧客が購入した自社製品・現在利用しているサービスよりも高額な上位製品やサービス、または追加オプションの購入を促進することです。クロスセルとは、顧客が購入した自社の製品・サービスに対して、関連する別の製品・サービスを購入してもらうことを指します。いずれもSaaSサービスの定期収益を増やすために有効な手法です。
 
アップセルやクロスセルの提案を成功させるためには、顧客へアップグレードや追加オプションの価値を提供する適切なタイミングをはかり、その機会を得なければいけません。そのタイミングを知るためには、カスタマーサクセスは顧客との関係を深め、顧客ニーズの情報収集をしておく必要があります


SaaSカスタマーサクセス立ち上げの4つのステップ

SaaSカスタマーサクセスの立ち上げは、以下4つのステップで進めます。それぞれのステップについて解説します。



カスタマージャーニーマップを作成する

カスタマーサクセスで必要となる顧客のニーズや課題、事業状況を理解するために作成するのがカスタマージャーニーマップです。カスタマージャーニーマップによって顧客の一連の行動、感情、商品との接点を可視化でき、組織で共有することで実際の顧客の購買活動に沿ったマーケティングが可能になります。


組織体制を作り、「役割」と「部門間の連携」を明確にする

次に、カスタマーサクセスの組織体制を作ります。自社の状況に応じて適切な体制は異なります。役割分担と部門間の連携がスムーズにできるように、各部署がカスタマーサクセスへ貢献する内容や役割をしっかり把握しておくことが重要です。


KPIを設定し、「進捗状況の見える化」の仕組みを整える

カスタマーサクセスの成果測定や目標への進捗を可視化するために、KPIを設定します。目的達成の他、運用のしやすさも考慮してKPIを設定しましょう。


PDCAを回し、運用方法を改善していく

設定したKPIをもとに、実際にカスタマーサクセス活動に取り組み、PDCAを回します。PDCAを回しながら、顧客の行動に合わせた施策への改善をおこないましょう。



▼4つのステップについての詳細説明やポイント、注意点はこちらで解説しています!
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SaaSカスタマーサクセスを成功させるポイント


カスタマーサクセスを導入したは良いが、解約が多く収益の安定化に繋がらないというケースもあるかもしれません。売上に反映するカスタマーサクセス部隊を構築するためには、「カスタマーサクセスの目的を明確にする」「リソースを確保する」の2つのポイントを意識しましょう。それぞれのポイントについて解説します。


カスタマーサクセスの目的を明確にする

カスタマーサクセスを導入したにも関わらず、期待した成果が出ない原因のひとつに、業務過多が考えられます。カスタマーサクセスが実行すべき役割が定まらず、業務負荷がかかっているというケースです。そのような場合には、まずカスタマーサクセスの目的と役割を明確にし、必要な業務を絞り込みましょう。
 
カスタマーサクセスの目的を設定するために、まずは、カスタマーサクセスの存在価値や役割の認識が組織内および上層部へ理解されていることが重要です。目的や役割などの理解が乏しく、認識に齟齬があるような場合には、組織間での連携が取りにくいためカスタマーサクセスでの成果が出づらい可能性があります。
 
存在意義となる目的を明確化した後、次におこなうのが目的を達成させるための役割の定義化です。カスタマーサクセスの役割は主に、「顧客の解約防止」「アップセル・クロスセルによるLTVの最大化」「顧客満足度の向上」などがあります。自社の活動状況などによってカスタマーサクセスの役割や業務の優先順位は異なります。目的を軸に、自社に見合う役割を設定した上で、業務を定め、実行に移しましょう。


▼ カスタマーサクセスの役割について詳しくはこちらで解説しています!
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リソースを確保する

カスタマーサクセスを組織内に取り入れ、構築するには、組織の土台形成のための人員が一定数、必要です。組織の立ち上げに必要な専門知識を持つ人材の確保、また現場として運用を推進していく人員のリソース確保をおこないましょう。
 
専門の人が内部にいないので新たに人材の採用をおこなうのも手法の一つですが、採用活動に時間がかかってしまうと、カスタマーサクセスの構築が遅れSaaSサービスも軌道に乗りません。SaaSのサービスをスムーズに展開するためにも、最初から完璧な組織を目指すのではなく、少人数でカスタマーサクセスチームを作るなど、スモールスタートで実行し、徐々に拡大していくのがおすすめです。チームを拡大するフェーズで、よりスキルを持って活動していくフェーズで、専門企業へ外注するという手法もあります。適宜リソースは変動しますので、自社のフェーズに合わせてリソースを確保するようにしましょう。

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SaaS業界のカスタマーサクセス導入事例

ここでは、SaaS業界企業のカスタマーサクセス導入事例を幾つかご紹介します。


Sansan株式会社

法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan(サンサン)」を提供するSansan株式会社では、サービス導入後顧客との関係が構築できず解約される、といったサービスに対する課題を抱えていました。その理由は、顧客の上層部が「名刺管理にクラウドを利用する価値」が理解しづらく、サービス導入に至らないというものでした。課題解決のためにカスタマーサクセス組織を「契約規模」と「導入フェーズ」の2軸に分けて構築し、施策をおこないます。



(出典:SELECK「40人で7,000社を支援!「ボランチ」として顧客を支援するカスタマーサクセスとは」)

契約規模と導入フェーズで顧客を分類し、フェーズに合わせて「説明会の実施」「Sansanクイックスタートガイドの実行」などをカスタマーサクセスが企画と推進をおこないました。顧客が便利さを実体験できるコンテンツを実行したことで、顧客の理解度が促進されました。更に、解約リスクの兆候を逃さないための施策として、活用スコアとタッチスコアを同一ツールで測定できる仕組みも施しました。これらの結果から、同社はチャーンレートの改善につなげています。


株式会社ユーザベース

経済情報プラットフォーム「SPEEDA」を展開する株式会社ユーザベースでは、ユーザーの離脱が相次ぎMMR(月次計上収益)が致命的に減少する課題を抱えていました。2020年のSPEEDAの価格改定と同時期に新型コロナウイルスの感染拡大の影響が重なったためです。課題解決のために、IR開示資料の中でのSPEEDAのチャーンレートを公表し、組織全体が解約率を見れるようにすること、そしてKPIにチャーンレートを設定する取り組みをおこないました。
 
加えて、解約の申請期限を1ヶ月に短縮、かつ申請期限の1ヶ月前を迎えたユーザー企業全てに通知メールを送る、などの業務も従来は営業がおこなっていた業務をカスタマーサクセスの役務として実行するように変更しています。


(出典:UZABASE Journal「解約率は、仕組みで下げる。カスタマーサクセス起点の組織変革」)

チャーンレートの組織内での可視化をし組織の指標に設定したこと、カスタマーサクセスが解約への責任を持つこと、などをおこない、解約率の改善を自分ごと化する仕組みを実行したことにより2020年第4四半期、1.3%まで上昇したSPEEDAの平均月次解約率は、2021年第4四半期には1.0%、2022年第1四半期には0.9%まで低減するという大きな成果が出ています。


NTTビジネスソリューションズ株式会社

ビジネスチャットツール「elgana(エルガナ)」をはじめとした情報通信システムの提案や構築を行うNTTビジネスソリューションズ株式会社では、カスタマーサクセスで目に見える成果を出せず、効果的な施策が分からないという課題を抱えていました。

課題解決のために、カスタマーサクセスのノウハウを蓄積している外部企業との協業を検討のうえ、高いKPI達成の実績を持つキューアンドエーを選定していただきました。キューアンドエーでは、アセスメントの設計から仮説検証、ターゲットの絞り込みなど、戦略や運用、導入までを実行し、明確な成果が出るよう一気通貫で運用を実行しました。その結果、社内でのelganaの利用率が200%以上に上昇する成果が数値として出ています

▼こちらの導入事例についての詳しい概要は以下をご覧ください。
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まとめ

サブスクリプション型の販売モデルであるSaaSサービスでは、解約を防ぎLTVの最大化につなぐ役割を持つカスタマーサクセスの存在が欠かせません。
 
カスタマーサクセスの構築には、目的やKPIの設定をはじめとした立ち上げのためのプロセスやリソースの確保が必要です。自社でリソースを確保することが難しい場合には、外部の専門企業へ依頼することも検討しましょう。弊社Q&Aでは、企業の持つ課題に合わせたカスタマーサクセス構築と運用をおこなっています。SaaSサービスの利益を最大化させるカスタマーサクセスの構築をご検討の場合、またどう進めるかお悩み中の方はぜひ一度、ご相談ください



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キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
複数のコンタクトセンター責任者を経て、キューアンドエーに2018年中途入社。 ICT(「情報通信技術」)に特化したコンタクトセンターとオンサイトサポートをメインに、大手クライアントのインサイドセールスプロジェクト責任者としてデジタル基盤から体制までを一から立ち上げる。 中期計画にて自社事業、提供サービスの展望を望み、 セールス領域で他企業と差別化できるデジタルマーケティング、 インサイドセールス確立を見据えプロジェクトを推進している。

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