【インサイドセールス導入企業向け】課題別に考えるインサイドセールスで成果を出す方法
インサイドセールスを導入し、運用を開始してみたけれど「部署間での連携ができていない」「業務が滞っている」などの課題が発生し、成果が出づらくなるといった問題が発生することがあります。インサイドセールスで着実に成果を出すためには、インサイドセールス部門の役割を明確にしつつ、自社で発生している課題を把握し、課題に応じた対策をおこなうことが重要です。今回の記事では、インサイドセールスで発生しがちな課題と原因、課題別の対策方法を解説します。インサイドセールスの定義や業務範囲についても直近の市場データを含め改めて解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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インサイドセールス部門の役割を明確にする
インサイドセールスとは見込み顧客(リード)へ電話、メール、ビデオチャットなどで遠隔・非対面で営業活動をおこなう手法です。インサイドセールスは2020年のコロナ禍を機に、非対面かつ効率的な新しい営業手法として注目され、コロナ禍後の2024年4月現在も、インサイドセールスの継続または新規導入をおこなう企業は横ばい傾向にあります。
株式会社immedioが発表した「インサイドセールス白書2024」では、インサイドセールス従事者が次の転職先もインサイドセールスを選択した場合の年収の平均値は514万円となり、2023年より上昇しています。給与水準が高まっていることから、以前よりも企業内でのインサイドセールス組織の重要性が増していることが想定できます。企業の売上を向上させ、企業存続にも大きく関わるのがインサイドセールス組織です。
マーケティング部門から引き渡されるリードの中で、すぐに購入に至るリードはどれくらいあるのでしょうか。その数は少なく、ほとんどが興味度合いの低いリードと言われています。株式会社マイナビTECH+マーケティングの調査によると、マーケティング部門が獲得したリードの内、自社商品への興味があり購買意欲の高いリード(今すぐ客・ホットリード)は全体の16%にしか過ぎないという結果が出ています。残りの84%は導入検討層や情報収集層に当たり、商材への興味度合いは低くすぐの購入は見込めません。
つまり、これらの84%もの割合を占めるリードへのアプローチを行う組織がインサイドセールスにあたり、組織スキルの向上が企業の売上への影響を大きく与えると言っても驚きではないでしょう。今一度、関係者でインサイドセールスの役割の認識を確認するこもと重要です。
出典:TECH+マーケティング「ホットリードとは?今から実践できる5つの獲得方法をご紹介!」
インサイドセールス導入企業が抱えがちな3つの課題
社内にインサイドセールス組織を導入し運用を進めるも、他部署からの役割や業務の理解が低く、それらが原因となり部署間で連携が取りづらくなる、業務を遂行しづらいといったことが起きる可能性もあります。ここでは、企業が抱えやすい4つの課題を解説します。また、後ほど詳しく解説する課題ごとの対策方法も、合わせて確認してください。
① 社内での役割や目的の浸透不足
インサイドセールスの役割や目的が社内に浸透していないことが、インサイドセールス運用の課題となるケースがあります。
インサイドセールスの営業活動はアプローチ直後に利益に直結するといった即効性の高い活動ではありません。スマートキャンプ株式会社による「インサイドセールスの取り組み状況に関するアンケート」調査では、インサイドセールス導入後、成果が出るまでの平均期間は約10.8ヶ月という結果が出ています。
このように成果が出るまでに一定時間がかかり、利益への貢献度を表しにくいことも、インサイドセールスの役割や目的が理解されにくく存在意義を通しにくい要因の一つと考えられます。また、インサイドセールスそのものが営業活動として新しいものであることや、インサイドセールスでのアプローチが将来的な受注につながることが理解されないことも想定されます。
組織の存在意義を理解してもらいづらい環境では、他部門と連携などが滞ったり、業務に必要なリソースや予算の確保が困難となる問題も派生する可能性があります。更に、活動自体が評価されにくい環境によりメンバーのモチベーション低下にもつながる可能性も否めません。このようなことから、インサイドセールスの重要度や活動内容、役割といったことを社内に周知するための対策が大事なのです。
② 部署間の連携問題
他にも、各部門間でのコミュニケーションや情報共有不足、文化的な隔たりや戦略の不一致などにより、部署間での連携が取れずインサイドセールスでの成果が出ないこともあります。
株式会社ジードの「インサイドセールスに関する取り組みの実態調査」では、「インサイドセールス部門で課題感がある項目は?」という質問に対し、「フィールドセールスとの連携」が2番目に多い回答となり、多くの企業がこの問題を抱えていることがわかります。
連携に課題を抱えやすい企業は、「部門内で業務が属人化している」「連携を取らずに営業活動を進める風土がある」といった特徴が背景にあると考えられます。せっかくインサイドセールスが育成し商談化できたとしても、連携不足があると受注につながる可能性が下がり機会損失にもなり得ます。
③ メンバーの業務理解不足
インサイドセールスメンバーの業務理解不足も、成果を出せない原因のひとつです。業務理解不足になる背景には、メンバーへの十分な教育が行われてないことがあります。株式会社ジードの「インサイドセールスに関する取り組みの実態調査」では、「インサイドセールス部門で課題感がある項目は?」の質問に対し、「インサイドセールス向きの人材採用に苦戦している」がもっとも多い回答から、メンバーのスキルに問題がある企業が多くいる可能性が考えられます。
メンバーのスキル問題が起きやすい企業側の要因としては、インサイドセールスそのものが新しい営業手法のため経験者が少ない、またインサイドセールスそのもののノウハウが各企業に蓄積されていない、ということが考えられます。
ノウハウが社内に蓄積されていなければ、メンバー教育が必要な際に基盤となるものがなく、必要なトレーニングがおこなえなくなる場合もあります。また基盤がなければリードへの効果的なアプローチ方法についての議論や、成果が出ない要因の分析、過去の施策を踏まえた最適な施策等が導き出せず、結果的にインサイドセールスでの成果にはつながらないでしょう。
課題ごとの対策
インサイドセールスで成果を出すためには、自社の現状を把握し、課題に対する適切な対策をおこなうことが必要です。ここでは、前の章でお伝えした各課題に対する具体的な対策を解説します。
① 社内での役割や目的の浸透不足 → 内部コミュニケーションの強化
前述通り、インサイドセールスは85%ものリードへアプローチをすることで売り上げに大きく貢献する部署です。本来ならば、インサイドセールスは営業部門の中でも売上を大きく左右させる重要部門であると理解されるべきと言えます。それには周知させるための仕組みづくりが必要です。
まず、インサイドセールスでの成果を可視化する取り組みをおこないましょう。例えば、インサイドセールスが目指すべきロールモデルを設定し、メンバーがどのように企業の利益に貢献しているか数字や事例を可視化し、伝える活動を行うと良いでしょう。利益の貢献度を間接的に伝えるだけでなく、顧客企業の声をまとめたコンテンツの資料化や動画などを社内ニュースレターを活用し周知する方法や、定期ミーティングを開催するなど直接アプローチをする方法もありますので参考にしてください。
② 部署間の連携問題 → 定期ミーティングの実行
インサイドセールスの各種指標や紐づく数値が部署間で共有されないことで、素早く活動改善ができず成果に影響が出るというケースもあります。その対策には、相互理解のための定期ミーティングの実行をおこないましょう。既に実行済みという企業は、頻度を高くして実行することです。
ミーティング時に話されるべき内容は、目標の認識のすり合わせ、その目標を達成させるために行うべき部門での取り組みの共有、各リードのフェーズ確認や商談化までの進捗状況の確認、などです。開催頻度はインサイドセールスのPDCAサイクルを回すスパンに応じて、目標までの進捗や達成度合いを確認するためにおこなうと良いでしょう。定期ミーティングの場でマネージャーが各部門との共通認識を得て、メンバーに正しく情報を下ろすことで計画から施策実行までのスピードは早まるでしょう。
数値面を各部門で共有する際、Excel等で手動入力したもので進捗報告をするのは管理ミスや情報の鮮度が欠ける場合もあるためできるだけ避けましょう。最新のリード情報をパスする先のセールス部門に迅速に且つ正確に共有するためにも、部門連携に特化したMAツールやCRMツールなどの活用が重要です。ツールに付属するダッシュボード機能等を活用し、どのKPIをどの定例時に注視するか予めカスタマイズで設定の上、数値の自動化等もおこなえると活動の効率化にもつながります。
③ メンバーの業務理解不足 → 適切なトレーニングとサポートの実行
メンバーの業務理解不足によって受注数の低下や業務負担が最適化されていないといった課題が発生する場合は、教育ツールの再整理が必要です。
部門全体で営業活動に関するノウハウや今までの成功体験、失敗事例などの経験を蓄積し、自己学習用のコンテンツを用意してメンバーに業務理解を深めてもらう方法をとるのも対策の一つです。ほかにも、インサイドセールスの育成プロ人材を採用し、必要なトレーニングや適切なフィードバックをもらう方法などもあります。
社内で継続的なトレーニングとサポートをおこなうために必要となるのが、メンバー毎の育成計画の立案です。育成計画はメンバーごとに、個別での立案が必要になります。
SMARTの法則、を参考にSpecific(具体的、分かりやすい)、Measurable(計測可能、数字になっている)、Achievable(同意して、達成可能な)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限が明確、今日やる)の5要素に沿って育成目標を立てて、計画的に育成と評価をおこなうことでメンバーの業務理解につながりやすくなります。
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運用課題が曖昧な場合はワークフローを整理する
多くのインサイドセールスの運用課題があるものの、自社で発生している課題の原因を把握できず、具体的な対策が取れないこともあるかもしれません。運用課題や原因が特定できないときには、ワークフローの整理をしてみましょう。
まず現在の業務の流れをできるだけ細かく記載していきます。まずはインサイドセールスの主な役割である、「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」で業務領域を分けます。その後、それぞれの領域で、メンバーの中の誰が、どのような対応をおこなっているのかを業務領域毎に詳細にリストアップしていくようなイメージです。業務工程が可視化されると、おのずとルール化されておらず漏れが生じている箇所や、非効率な動きをしている箇所などを特定できるようになります。課題点が特定できれば、具体的な改善策を考え、施策に転換していきます。
運用課題が特定しづらい企業によくある特徴は、業務プロセスそのものが標準化されていないという点です。メンバーのスキルによる成果のばらつきや属人化の原因となり、領域毎の課題特定がしづらくなります。このような場合にワークフローを一度整理する対応をおこなうと良いでしょう。
まとめ
インサイドセールス導入後成果が出ない場合、発生している課題は企業の環境や状況によって異なります。まずは発生している課題を特定し、原因に対して適切な対応をおこなうことが重要です。企業内でのインサイドセールスへの認知度や理解度不足、メンバーの役割の理解不足などが発生している場合、各部署でインサイドセールスのあるべき姿を定期的に再定義することも有効です。
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