カスタマーサクセスの成功事例5選!成功した企業の共通点も解説

カスタマーサクセスの成功事例5選!成功した企業の共通点も解説

サブスクリプションモデルが普及したことでカスタマーサクセスの需要が一気に高まりました。商品・サービスを提供するだけでなく、カスタマーサクセスチームによる「成功するまでの一貫した顧客サポート」が重要になってきたのです。
(参考:何から始めたらいい?カスタマーサクセス導入の4つのステップと立ち上げ成功のポイント

しかし、カスタマーサクセスが「具体的にどのようなことをすべきか」をイメージできず、お困りの方も多いのではないでしょうか。需要が高いサービスですが、やみくもに導入しても顧客の心は掴めません。そこでこの記事では、カスタマーサクセスの成功事例5選を紹介します。具体的な支援方法や企業の方針も解説しておりますので、ぜひ自社での取り組みの参考にしてください。
(参考:これだけは気を付けたい!カスタマーサクセス失敗事例3選から学ぶ成功の秘訣

目次[非表示]

  1. 1.カスタマーサクセスの目的・役割とは?
    1. 1.1.カスタマーサクセスとは
    2. 1.2.カスタマーサクセスの役割・目的とは? 
    3. 1.3.なぜカスタマーサクセスが注目されているのか?
  2. 2.カスタマーサクセス導入のメリット
    1. 2.1.LTVの向上
    2. 2.2.解約率の低下
    3. 2.3.サービスの改善
    4. 2.4.ブランディングの向上
  3. 3.カスタマーサクセス導入のデメリット
  4. 4.カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い
  5. 5.カスタマーサクセスの成功事例5選! 成功理由を具体的に解説
    1. 5.1.クラウド労務管理ソフト「SmartHR」
    2. 5.2.オンライン営業システム「ベルフェイス」
    3. 5.3.ビデオミーティングシステム「Zoom」
    4. 5.4.販売データプラットフォーム「スマレジ」
    5. 5.5.クラウド名刺管理サービス「Sansan」
  6. 6.カスタマーサクセスに成功した企業の共通点とは?
    1. 6.1.カスタマーサクセスを正しく理解している
    2. 6.2.顧客の成功を第一に考えている
    3. 6.3.カスタマーサクセスに全社で取り組んでいる
  7. 7.カスタマーサクセスの導入はキューアンドエーにお任せください

カスタマーサクセスの目的・役割とは?

カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセスとは、顧客の成功体験を重視するマーケティングの概念です。顧客を成功に導くことで、自社サービスを継続的に利用してもらう仕組み作りを目的としています。これにより、顧客からもたらされる利益を算出したLTV(顧客生涯価値)が最大まで上昇し、新規顧客からの売り上げに頼ることなく利益を上げ続けられるのです。まずは目的・役割を正しく理解し、自社にどのように取り入れるべきか判断しましょう。以下では、カスタマーサクセスの具体的な目的や役割、メリット・デメリットを詳しく解説します。


カスタマーサクセスの役割・目的とは? 

カスタマーサクセスはサービス・商品を提供して終わりでなく、提供した企業を継続的にサポートすることで、顧客の成功体験につなげる概念を指しています。サポートにより顧客の成果が上がれば、自社のサービス・商品を使い続けてもらえる可能性が高まるのです。

能動的な働きかけによりLTV(*1)が高まると、新規顧客からの売り上げだけに頼る必要はありません。つまり、カスタマーサクセスの役割は、顧客との関係性維持による新たな利益の創出ともいえるでしょう。

*1  Life Time Value(ライフタイムバリュー)。顧客生涯価値。企業が顧客との取引期間中にどれだけの利益を得られるのかを算出したもの。


なぜカスタマーサクセスが注目されているのか?

カスタマーサクセスが注目されているのは、サブスクモデルの普及が大きな理由と考えられます。従来のビジネスモデルでは、商品やサービスを提供することが1つのゴールと捉えられていました。商品に価値を感じた顧客は追加で購入するといった仕組みです。

一方、サブスクモデルでは、毎月料金を支払ってサービスを利用するため、不満を感じたらすぐに解約できます。つまり、顧客に商品・サービスを提供するだけでなく、解約を防ぎ長期的な関係を維持することが最大のポイントになります。

顧客を継続的にサポートし成功に導く「カスタマーサクセス」は、サブスクモデルに適しており、成功に欠かせない重要な役割を果たしてくれます。そのため、サブスクモデルの普及と共にカスタマーサクセスが注目を集めているのです。


カスタマーサクセス導入のメリット

次に、カスタマーサクセスを導入することによって、得られるメリットについて解説していきます。



LTVの向上

前述しましたように、カスタマーサクセスによる能動的な働きかけ(アップセルやクロスセルなど)で、自社商材のLTVを向上させることができます。新規顧客を開拓するにはコストがかかりますが、既存顧客に継続してもらったり、アップセル・クロスセルしてもらうことは、新規顧客獲得よりも低コストです。そのため、LTVが向上すれば、コストを抑えることもできます。


解約率の低下

カスタマーサクセスの大きなメリットは、サービス解約率の低下につながることです。顧客がサービスを解約する理由の多くは「失敗した」と感じた経験からでしょう。

「サービスを導入したけど売り上げが増加しなかった」「購入した商品から期待した効果が得られなかった」などと判断したタイミングで、解約を検討する場合がほとんどです。カスタマーサクセスを導入すると、先回りしてサポートすることで顧客の失敗体験を減らせるため、解約防止につながります。


サービスの改善

カスタマーサクセスのは、顧客に定期的にアプローチすることでサービスや製品に対しての不満や改などをヒアリングすることができます。顧客の声や情報を吸い上げ、サービス開発やプロダクトの改善に活かすことで、顧客満足度の向上だけでなくサービスの改善という点でも重要です。


ブランディングの向上

カスタマーサクセスは企業のブランディングにも影響を与えます。カスタマーサクセスにより、販売後も継続的なリレーションが構築され、顧客のロイヤリティを獲得しやすくなります

また、カスタマーサクセスにより顧客満足度が向上すると、口コミ宣伝による新規顧客の獲得が見込めるなど、副次的な効果もメリットの1つです。LTVが向上すると口コミやレビューをしてくれる顧客が増え、自然と多くの見込み顧客に対して広まっていくことが期待できるでしょう。


カスタマーサクセス導入のデメリット

一方、カスタマーサクセスのデメリットは、効果がでるまでに一定の時間がかかったり、リソースやコストをかけても思ったような結果が得られない可能性があるという点です。カスタマーサクセスで重要な「顧客の成功」の定義付けや適切なアプローチ方法を理解することはとても重要です。


カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い

「カスタマーサクセス」と「カスタマーサポート」は混同しやすい言葉ではありますが、いずれも顧客をサポートすることに違いはありません。しかし、顧客との関わり方が大きく異なります。カスタマーサポートは顧客からの問い合わせに対応する必要最低限のサポートのみですが、カスタマーサクセスは積極的な働きかけを行い、顧客と一緒にサービスを作り上げていきます。業種・業態によって2つを使い分けることで、最大限の効果が得られるでしょう。それぞれの違いを比較すると、以下の通りです。


カスタマーサクセスの成功事例5選! 成功理由を具体的に解説

カスタマーサクセスを導入する前に、他社の成功事例をチェックしておくことがおすすめです。成功事例を確認することで、具体的にどのようなサポートが有効なのかを把握でき、参考アイデアとして取り入れられるでしょう。ここでは、カスタマーサクセスの成功事例を5つ紹介します。


クラウド労務管理ソフト「SmartHR」

「SmartHR」はクラウド労務管理ソフトとして、人事・労務の業務効率化を実現し、働くすべての人の生産性向上を支えています。チャットでのオンラインサポートを中心としつつ、訪問によるオフラインサポートにも対応。ユーザーニーズに正確に応えられるようチームを細分化してサポートにあたっている点も特徴の1つです。

さらに、効果を体感しやすい試みとして「キックオフ」「トレーニング」などのステップに分けてサポートを行うなど、体制も充実しています。顧客の成功体験を最優先に考えたサポート体制で、サービス利用継続率99%以上の実績を誇っています。


オンライン営業システム「ベルフェイス」

「ベルフェイス」は複雑な設定なしで簡単に導入できる、電話を使った国内シェアNo.1のオンライン営業システムです。有償プランに契約すると専任のカスタマーサクセス担当者がサポートしてくれます。事前の打ち合わせやベルフェイス活用方法の提案など、顧客に寄り添ったサポート体制が特徴です。

定期的にWebセミナーを実施し、電話と映像を駆使した営業方法やセールス業務を効率化した組織の作り方など、具体的な活用事例を踏まえて学習できます。導入するだけでなく最大限活用できるようサポートしてくれる点がベルフェイスの魅力です。


ビデオミーティングシステム「Zoom」

ビデオミーティングシステム「Zoom」は、ビジネス会議ツールとして多くの企業が導入しています。Zoomに契約するとセットアップ案内がメールで送られ、ビデオミーティングの事前準備から具体的な操作手順まで確認することが可能です。


販売データプラットフォーム「スマレジ」

iPadやiPhoneを利用したクラウドPOSレジとして人気が高い「スマレジ」は、マルチ決済サービスとして幅広い業種で利用されています。従来「プラスアルファの案内」を心がけてきたスマレジでは、Zoomでのオンライン相談実施や実機を体験できるショールームを設けるなど、実際に操作しながら疑問を解消できるサポート体制が特徴です。

さらに、お客様の声やカスタマーサクセス部門での取り組みを社内で共有し、さらなるサポート品質の向上に努めています。サポートにあたる人員をアウトソーシングせず、すべてを内製化することで、専門性の高い対応を可能にしています。


クラウド名刺管理サービス「Sansan」

「Sansan」はクラウド上の名刺管理を中心に、クラウド請求書やクラウド契約にも利用できるサービスです。サービス開始直後はSansanを導入してもクラウド上で適切に名刺を管理できない顧客が目立ちました。そのため、顧客が機能に慣れて正しく使いこなせるまでサポートする「オンボーディング」に力を入れています。

利用状況を資料にまとめて共有することでユーザーとの共通認識を作り上げ、より効果的に使いこなす方法をレクチャーすることで、顧客の成功をサポートしているのです。


カスタマーサクセスに成功した企業の共通点とは?



カスタマーサクセスに成功している企業には共通点があります。導入する前に共通点を確認しておけば、大きな失敗を未然に防ぎ、スムーズに導入できるでしょう。以下では、カスタマーサクセス成功企業における3つの共通点を詳しく解説します。これから導入を検討する方は、あらかじめチェックしておくことがおすすめです。


カスタマーサクセスを正しく理解している

カスタマーサクセスに成功している企業の多くは、正しく理解して取り入れています。小手先のテクニックとして導入すると、社内に根付かせることが難しく、成功につながりにくいのが実態です。

ただ単に「解約率を下げる手段」として捉えるのではなく、「顧客の成功をサポートするための概念」と本質を理解しておくことがもっとも重要です。本質を正しく理解し社内全体で共有できれば、カスタマーサクセスの成功は決して難しいことではないでしょう。


顧客の成功を第一に考えている

カスタマーサクセスを直訳すると「顧客の成功」となります。つまり、顧客の成功を最優先に考えることが、カスタマーサクセスの成功の鍵です。

「この業務はきっと顧客の役に立つだろう」と考えて取り入れるのではなく、「顧客の役に立つ業務は何?」といった視点を常にもち、顧客優先で考えながら具体的なカスタマーサクセスを導入する必要があります。顧客の成功を優先的に考える企業ほど、長期的な事業拡大につながっているのです。


カスタマーサクセスに全社で取り組んでいる

カスタマーサクセスはマーケティングの概念なので、経営層や一部の担当者だけが考えるべきものとして捉えられがちです。しかし、成功している企業の多くは、全社で一丸となって取り組んでいます。

たとえば、カスタマーサクセス部門が顧客対応中に生まれた疑問点は全社で共有し、根本的に解決できないかを模索します。あらゆる部門と共有することで、より効果的な改善策を導入できる可能性が高まるからです。

社員全員がカスタマーサクセスの重要性を理解し、トップが発信し続けることで、企業の体質や価値観を変化させることができます。


カスタマーサクセスの導入はキューアンドエーにお任せください

カスタマーサクセスは顧客の成功体験を重視するマーケティング概念です。商品・サービスを提供するだけでなく、顧客をサポートし続けることで自社サービスを継続的に利用してもらう仕組み作りを目的としています。

サブスクモデルの普及と共に需要が拡大したカスタマーサクセスは、顧客の成功を最優先に考えることが成功するためにもっとも重要です。また、本記事で紹介した成功事例を参考にしながら、具体的なサポート方法をチェックすることも大切です。カスタマーサクセスを導入するなら「顧客の成功をサポートする」という本質を理解し、成功事例をチェックしながら自社にとって最適なサポート方法を検討しましょう。また、カスタマーサクセス導入時は、立ち上げノウハウを持つ外部コンサルを活用することも、成功確率を高める方法のひとつです

カスタマーサクセスを早期に立ち上げたい場合、キューアンドエーのカスタマーサクセス導入支援がおすすめです。キューアンドエーは、カスタマーサクセスに精通したプロフェッショナルが「業務の設計」から「運用体制の構築」「最適なツール選定と使い方の支援」まで、お客さまを伴走支援します。

また、お客さまに成り代わって、キューアンドエーの人材がカスタマーサクセス運用代行を担うことも可能です。カスタマーサクセス実現に向けて「顧客フォローの体制」と「仕組み」を構築し、内製化の支援から外注化による運用代行まで、幅広くお客さまを支援いたします。

カスタマーサクセス導入や運用に悩む企業のご担当者さま、ぜひキューアンドエーに相談ください。取引企業の契約継続、アップセル・クロスセル、収益拡大をキューアンドエーが支援し、お客さまの事業成長に貢献します。
(参考記事:【10社比較】2023年最新版カスタマーサクセス代行会社比較10選!失敗しない選び方のポイントを紹介


【キューアンドエーのカスタマーサクセス】

  カスタマーサクセス|DIGINEXT(デジネクスト) カスタマーサクセスでは、既存顧客フォローの仕組みを構築し、サービスや製品の導入効果を最大化。解約リスクの低減とロイヤルティの向上を実現します。サービスを通じ、お客様が戦略的に事業に取り組めるよう支援しております。 DIGINEXT


【導入事例はこちら】

  【NTTビジネスソリューション様事例】カスタマーサクセスで応対品質向上【NTTビジネスソリューションズ株式会社様】|DIGINEXT(デジネクスト) 営業支援/カスタマーサクセスサービスをご利用いただき、仮説検証を繰り返す中で、社内に知見を蓄積。顧客の成功体験で効果を感じられたNTTビジネスソリューションズ株式会社様の事例をご紹介します。 DIGINEXT


キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
複数のコンタクトセンター責任者を経て、キューアンドエーに2018年中途入社。 ICT(「情報通信技術」)に特化したコンタクトセンターとオンサイトサポートをメインに、大手クライアントのインサイドセールスプロジェクト責任者としてデジタル基盤から体制までを一から立ち上げる。 中期計画にて自社事業、提供サービスの展望を望み、 セールス領域で他企業と差別化できるデジタルマーケティング、 インサイドセールス確立を見据えプロジェクトを推進している。

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