何から始めたらいい?カスタマーサクセス導入の4つのステップと立ち上げ成功のポイント
「顧客の成功」を意味するカスタマーサクセスは、サービスの解約防止や顧客満足度の向上につながる取り組みとして、近年注目を集めています。一方で、比較的新しい概念のため「社内で導入したいけど手順が分からない」「体制構築したいけどノウハウがない」と悩む企業も多いでしょう。
そこで本記事では、「カスタマーサクセス導入の4つのステップ」と「導入を成功させるポイント」を紹介します。カスタマーサクセス導入を検討中の担当者さま、ぜひご覧になってください。
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カスタマーサクセスを始める前に「目的を決める」
カスタマーサクセスの業務は広範囲に渡るため、漠然とスタートしてしまうと成果を上げるのは難しいです。活動を始める前に「カスタマーサクセスに取り組む目的」を明確にする必要があります。カスタマーサクセスの目的とは、主に以下の3つが考えられます。
カスタマーサクセスの活動目的は、サービスやサブスクリプション製品の「継続利用」が目指すべき点です。そのほかに「アップセル・クロスセルによるLTVの最大化」や「顧客満足度の向上」が主な目的になるでしょう。
自社の置かれている状況や目標によって、取り組むべき活動の優先順位は変わります。そのため、まずカスタマーサクセスで「期待する成果」を明確にしてから、取り組みを開始しましょう。
カスタマーサクセス導入の「4つのステップ」
カスタマーサクセスを導入し、体制構築する手順を4つのステップに分けて解説します。
【STEP1】カスタマージャーニーマップを作成する
カスタマーサクセスは、「顧客の事業環境」や「顧客のニーズと課題」を的確に理解することが重要です。最初のステップとして「カスタマージャーニーマップ」を作成します。
カスタマージャーニーとは、顧客が「製品やサービス購入に至るまでのプロセス」を旅に例えた概念です。はじめに顧客の趣味嗜好や価値観、ニーズや行動特性などをもとに「ペルソナ」を定義。ペルソナの「行動」「感情」「商品との接点」を可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼びます。カスタマージャーニーマップが詳細であればあるほど、「実際の顧客の購買活動」に沿ったマーケティングが可能となります。
カスタマージャーニーマップの主な役割は、顧客の一連の体験を可視化して「組織全体で共有する」ことです。顧客体験について組織内で共通理解を深めることで、部門や立場の違いを超えて、認識を統一することができます。
まずは顧客接点のタイミングを棚卸しして、顧客が「どのようなとき」に「どのようなサポートを受けたいのか」を考えましょう。そして「サービス導入前」「検討中」「導入後」「契約更新時」などの各フェーズで、顧客の心理状態や意思決定のポイントを整理して、カスタマージャーニーマップにまとめていきます。
【STEP2】組織体制を作り、「役割」と「部門間の連携」を明確にする
次に、カスタマーサクセスに取り組む組織体制を作ります。組織体制の例として、営業部門やサービス部門直下にカスタマーサクセスを配置し支援するケースもあれば、CCO(チーフカスタマーオフィサー)を配置して、CCOの部署が全体を統括していくケースもあります。
新規事業やベンチャー企業で人的リソースが十分でない場合、「カスタマーサクセス専任者が1人で対応する」といった体制でスタートするケースもあるでしょう。自社の状況に応じて、慎重に体制を検討することが大切です。
また、カスタマーサクセス活動で重要となるのが「役割分担」と「部門間の連携」です。各部門が「カスタマーサクセスにどのように貢献するのか」「どのような役割を担うのか」役割を明確にしましょう。役割分担と業務範囲の切り分けと併せて、事前に「部門間の連携方法」を決めておくことで、業務の連携がスムーズになります。カスタマーサクセス組織を立ち上げたときに混乱が起きにくくなり、円滑に組織を運営できるでしょう。
【STEP3】KPIを設定し、「進捗状況の見える化」の仕組みを整える
続いて、カスタマーサクセス組織の活動指標となる「KPI」を設定します。例えば、「利用継続率」や「アップセル・クロスセル率」、「顧客満足度」といった指標です。
KPI設定時のポイントとして、「自社の目的達成につながるか」という観点のほか、「運用のしやすさ」も重要です。KPIの進捗状況を見える化し、効果測定しやすい仕組みを整えましょう。
【STEP4】PDCAを廻し、運用方法を改善していく
設定したKPIをもとに、実際にカスタマーサクセス活動に取り組みPDCAを廻します。PDCAを廻しやすくするには、「プレイブックの活用」が有効です。プレイブックとは、カスタマーサクセス組織のなかで「いつ」「誰が」「何を」するのかを明確に定めたものです。
プレイブックを活用することで、担当者のやるべきことが明確になり、各自の素早い判断が可能です。またプレイブックがあることで「振り返り」と「評価」がしやすくなるため、効率的にカスタマーサクセスの活動をおこなえます。PDCAのサイクルを廻しながら、顧客の状態に合わせて運用方法を改善していきましょう。
カスタマーサクセス体制をスムーズに立ち上げ、成功に導くポイント
カスタマーサクセスの導入にあたり、スムーズな立ち上げを実現し、導入を成功に導くには、以下3つの施策を取り入れるのが有効です。
ツールを使って「KPIの可視化」と「業務を効率化」する
カスタマーサクセスの活動を円滑におこなうには、「設定したKPIの定点観測」が重要になります。顧客数が増えるほど、扱う顧客データ量も増加していくため、手作業での計測作業はいずれ限界がきます。カスタマーサクセスを成功させるには「ツール」の活用が欠かせません。
カスタマーサクセス業務のなかで、もっとも効率化が図れるのは「データ収集・集計」や「データ参照」の作業です。ツールを使ってKPIを可視化し、「集計などの繰り返し作業」や「定点観測したデータのレポート作成」などの単純作業は、ツールを駆使して効率化を図りましょう。
スモールスタートで、走りながら改善していく
カスタマーサクセスは、一朝一夕に成功する取り組みではありません。実際に運用を始めてみると、「思ったように成果が出ない」ことや「部門間の連携がうまくいかない」など、問題が生じることは多々あります。まずは失敗することを前提に、小規模に業務を開始して「走りながら改善していく」心構えも重要です。
最初から大きなゴールを描いて完璧な実行を目指すのではなく、まずは地に足のついた「現実的な目標」を一つずつクリアしていきましょう。たとえば、顧客からの問い合わせ件数や顧客への回答件数、回答までの時間など「KPIをできるだけシンプルに設定する」ことがおすすめです。
一つひとつのプロセスにこだわり過ぎず、スピードを意識して、次々とアクションを起こせる体制と運用を心がけましょう。まずは、カスタマーサクセス活動の「一連のプロセス」を廻してみることが大切です。
外部のコンサルを利用する
自社にカスタマーサクセス構築のノウハウがない場合、外部のコンサルに支援を仰ぐのが良いでしょう。導入ステップで述べた通り、カスタマーサクセスの立ち上げは、さまざま分析や検討作業を行い、並行して負荷が高い体制構築の作業を進めなければなりません。カスタマーサクセスの根幹となる体制構築がうまくいかないと、活動が失敗に終わる可能性が高くなります。
外部コンサル活用のメリットとして、数多くのクライアント企業のカスタマーサクセス構築や改善活動で得られたノウハウを活かし、 「自社に適したツール導入」や「業務設計」「体制構築」の支援を受けられます。外注費用が発生するものの、外部コンサルを入れた方がスムーズにカスタマーサクセス体制が立ち上がり、しっかりとした運用フローを築くことができます。
また運用リソースが足りない場合は、コンサル業者によっては「人材を提供してもらう」ことも可能です。自社リソースと外部リソースをうまく併用することで、カスタマーサクセスの早期立ち上げと導入成功につながります。
(参考記事:【10社比較】2023年最新版カスタマーサクセス代行会社比較10選!失敗しない選び方のポイントを紹介)
カスタマーサクセスの導入はキューアンドエーにお任せください
カスタマーサクセスによって「顧客の成功」を支援できれば、サービスの継続利用につながり、関連商品の購入やアップグレードなどの売上拡大が期待できます。カスタマーサクセスを推進することで、自社と顧客の双方の収益がアップする「Win-Win」の関係を実現できるでしょう。
カスタマーサクセスを導入し、早期に立ち上げたい場合、キューアンドエーのカスタマーサクセス導入支援がおすすめです。カスタマーサクセスに精通したプロフェッショナルが「業務の設計」や「運用体制の構築」「最適なツール選定と使い方の支援」まで、お客さまを伴走支援します。
サービス受注後に手薄になりがちな「既存顧客フォローの体制」と「仕組み」を構築し、既存顧客のサービス活用の導入効果を最大化します。またキューアンドエーの人材が、お客さまの代わりに「カスタマーサクセス運用」を担うことも可能です。
カスタマーサクセス導入や運用に悩む企業のご担当者さまなどは、お客さまの取引企業の契約継続やアップセル・クロスセル、収益拡大をキューアンドエーがご支援いたしますので、お気軽にご相談ください。
また、テックタッチを含むカスタマーサクセスもキューアンドエーは実績があります(参考:テックタッチはカスタマーサクセスにおける重要なタッチモデル!具体的な手法や導入手順を解説)。製品・サービスの導入サポートや利用促進といった顧客フォローだけでなく、新規顧客の開拓やデジタルマーケティングの支援まで幅広く対応可能ですBtoB営業の業務を網羅的に対応できるので、まずはお気軽にご相談ください。
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