PCキッティングの手法とは?自社対応での注意点や効率化の方法は?
多くの企業では、業務にPCを使うことが当たり前になっており、従業員の入社や退社に伴ってセッティングが必要です。古くなったPCの入れ替えなどの際にも、PCの設定を行う必要があります。
PCをセッティングし使える状態にすることをキッティングと呼び、対応を知っておくことが大切です。この記事では、PCキッティングの手法や自社で行う際の注意点・課題、アウトソーシングするメリットまで詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.キッティングとは
- 2.キッティングの手法
- 3.キッティングを自社でおこなう時の注意点
- 4.キッティングを自社で行う時の課題
- 4.1.時間がかかる
- 4.2.設定でのミスが許されない
- 5.キッティングの効率をあげる方法
- 5.1.キッティングツールを利用
- 5.2.キッティングをアウトソーシングする
- 6.キッティングをアウトソーシングするメリットとは
- 6.1.負担軽減・作用品質の均一化
- 6.2.短時間対応が可能
- 6.3.資産管理の徹底
- 6.4.デバイスに応じた対応ができる
- 7.まとめ
キッティングとは
キッティングとは、従業員が使用するPCを利用できる状態にすることです。PCの開封、セットアップ、ネットワークとの接続、ウイルスソフトのインストール、アカウント発行、動作確認などをすべておこない、すぐに使える状態まで用意します。
従業員の入社・退社のタイミングであれば、数台のキッティングで済みますが、大規模な入れ替えは大がかりな作業が必要です。一つひとつのPCにおこなうことは決まっているものの、ミスなく効率良く完了するためには、注意点や課題を押さえてキッティングを実施しなくてはいけません。
キッティングの手法
キッティングの手法は、手作業とクローニングという作業の2つに分けることができます。それぞれどのようにキッティングをおこなうのか、特徴を押さえていきましょう。
手作業
手作業でのキッティングは、担当者が手動でセットアップなどをすべて行います。導入するPCが少ない時、機種の種類が多く個別の対応が必要な時に手作業でおこなわれることが多いです。
ツールやマニュアルなどの準備が必要なく、知識のある人材とリソースさえあればすぐに取り掛かることができます。ただし、担当者の技量や作業の質に影響されるため、人為的なミスが発生しやすい点には注意が必要です。
クローニング
クローニングとは、機種ごとに1台のマスターPCをセットアップし、設定を各PCに反映させることで、一気にキッティングをおこなう方法です。クローニングを行った後に、個々のPCで設定を見直せば、キッティングは完了となります。
台数が多い場合に効果的で、手作業でおこなうよりも時間や工数を削減でき、作業の質を統一できるのがメリットです。
ただ、マスターPCの作成に時間がかかることや、クローニングに詳しい人材が必要な点には注意しなくてはいけません。機種が多い場合は、マスターPC作成の手間が多くなるので、クローニングよりも手作業の方が効率的です。
キッティングを自社でおこなう時の注意点
キッティングを自社でおこなう場合は、以下のポイントに注意しましょう。注意点を押さえて、キッティングの準備や実施を進めていきましょう。
作業工程の確認
キッティングを成功させるためには、下準備として作業工程の確認が必要です。見切り発車で始めてしまうと、設定ミスが起きたり、効率が落ちてしまいます。クローニングを行う場合に、マスターPCでミスが起きると、すべてのPCで不具合が起きることもあるので、事前準備を入念に行いましょう。
キッティングで行う工程・手順を作業書などにまとめ、小さな設定までしっかり確認・共有することが大切です。実際の作業をミスなく進めるために、チェックシートも用意すると良いでしょう。
リソースの確保
キッティングを行う際は、担当者のリソースを確保しましょう。通常業務と並行して行うよりも、キッティングに集中できる環境の方がミスを防ぐことができます。キッティングが必要なPCが多い場合は、作業時間に余裕を持ってリソースを確保しましょう。
スケジュール設定
新入社員の入社や社員の異動に合わせて、すぐPCが使えるようにキッティングのスケジュールを設定しましょう。台数が多い場合、機種が複数ある場合は作業に時間がかかるので、余裕を持ったスケジュール設定が大切です。
予期せぬトラブルが起きて作業が中断・遅延してしまうことなども想定して、早めに完了できるスケジュールが良いでしょう。
セキュリティ対策
キッティングの過程で、セキュリティ対策を徹底しましょう。危険性のあるサイトやアプリから情報を抜き取られたり、ウイルス感染から情報が漏洩したりしてしまうと、企業に大きな損害を与えてしまいます。
特定のサイトにアクセスできないようにする、ノートPCの場合は紛失時にロックをかけるなど、セキュリティ問題が起きないように事前の対策が必要です。
キッティングを自社で行う時の課題
キッティングは作業工程やスケジュールを計画しつつ、リソースを確保することで自社でも行うことができます。しかし、自社で行う場合にはいくつかの課題があります。課題とメリットを比較し、自社で行うべきかを考えてみましょう。
時間がかかる
キッティングを完了するためには、PCが1台でも時間がかかります。開封から各種設定、動作確認、管理ラベルの貼り付けなど一通りの作業が必要になるので、ある程度の時間が必要です。
台数や機種が増えると、さらに時間がかかるので、自社で行おうとすると、人員や作業時間などのリソースを確保しなくてはいけません。
設定でのミスが許されない
キッティングは、PCを使える状態であることが前提なので、設定のミスは許されません。特にクローニングでのミスは、全PCに影響を及ぼしてしまうため、慎重な作業が必要です。キッティングに向けた準備はもちろん、担当者の技術や丁寧さなども求められます。
キッティングの効率をあげる方法
キッティングを自社で行う場合、時間がかかってしまうことが多く、業務に影響が出るケースもあります。
できるだけスピーディーにキッティングを完了するためには、キッティングツールやアウトソーシングを活用するのがおすすめです。2つの方法について、特徴やメリットを詳しく見ていきましょう。
キッティングツールを利用
キッティングの効率化のために、キッティングツールを使用する方法があります。キッティングツールは、キッティングを自動化することが可能です。キッティングに必要な人員や時間を削減しつつ、設定のミスを防ぐことができます。
キッティングをアウトソーシングする
キッティングを代行してくれるサービスを利用すれば、作業をアウトソーシングできます。キッティングツールを利用する場合は自社でツールを使う工数が発生しますが、アウトソーシングなら作業をすべて任せられるのがメリットです。費用はかかるものの、通常業務を止めずに、的確にキッティングを行うならアウトソーシングが向いているでしょう。
キッティングをアウトソーシングするメリットとは
キッティングをアウトソーシングするメリットは、以下の通りです。自社で行うメリットや課題を踏まえて、メリットが多い場合にはアウトソーシングを積極的に活用しましょう。
負担軽減・作用品質の均一化
アウトソーシングを採用することで、自社の作業負荷を軽減できます。一連のキッティング作業を委託することで、自社での負担はほとんど発生しません。
また、自社で手作業でキッティングを行うと、担当者によって作業の質がブレることもあります。アウトソーシングの場合、業者がツールを使って作業することが多く、品質を均一化できるのもメリットです。
短時間対応が可能
キッティングサービスを提供している業者は、専門知識や技術を持っているので、すばやく作業を進められます。
そのため、自社で行うよりも短期間で作業を完了することが可能です。業務がストップする時間を最小限に抑えることができ、効率よくキッティングを実施できます。
資産管理の徹底
キッティングを行う際には、新たに増えたPCや付属品などの資産を管理する必要があります。自社で行う場合は、セットアップとは別にリスト作成やデータ登録などに工数がかかります。
アウトソーシングであれば、PCの各種設定と一緒に、資産管理登録も行ってくれるので、管理の手間が少なくなるのもメリットです。
デバイスに応じた対応ができる
PCだけではなく、スマートフォンやタブレットなどの端末を活用する企業も増えています。デバイスに応じたキッティングが必要になりますが、自社にノウハウがない場合もあるでしょう。
PCとまとめて複数の種類の端末をキッティングするなら、アウトソーシングを利用するのがおすすめです。端末に合わせたキッティング作業をお任せすることができます。
まとめ
自社でキッティングを行う際には、作業にかかる時間や人員などのリソースが必要です。そのため、効率的にキッティングを行うなら、キッティングツールやアウトソーシングを活用するのが良いでしょう。
中でも、アウトソーシングは、短時間で作業を完了でき、自社の負担軽減や資産管理、複数の端末対応なども期待できます。自社に合ったキッティングを検討し、スピーディーかつ正確に作業を進めましょう。
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