テクニカルサポートを業務委託するメリット・デメリット|チェックすべきポイントも合わせて解説


テクニカルサポートを業務委託することで、企業はコア業務に集中できるほか、コスト削減も期待できるなど、さまざまなメリットがあります。一方で、いくつかのデメリットもあるため、注意が必要です。この記事では、テクニカルサポートを業務委託するメリット・デメリットについて解説します。また、委託先を選ぶ際のポイントについても取り上げているため、初めてテクニカルサポート部門を管理する、社内にリソースがないので外注を考えている、といった場合はぜひ参考にしてください。


目次[非表示]

  1. 1.テクニカルサポートとは?
    1. 1.1.テクニカルサポートに委託する業務内容
    2. 1.2.業務委託にかかる費用
  2. 2.テクニカルサポートを業務委託するメリット
    1. 2.1.コスト削減
    2. 2.2. コア業務に集中できる
    3. 2.3.高い応対品質が得られる
  3. 3.テクニカルサポート業務委託のデメリット
    1. 3.1.社内のノウハウ蓄積が困難
    2. 3.2.セキュリティの安全性が低下
  4. 4.テクニカルサポート業務委託の選定ポイント
    1. 4.1.対応業務範囲の明確化
    2. 4.2.料金体系
    3. 4.3.サービスの品質
  5. 5.まとめ


テクニカルサポートとは?

テクニカルサポートとは、個人や法人のお客さまからの自社製品に関する各種問い合わせに対応することです。問い合わせ内容に応じて、実際にお客さまのもとへ足を運んで対応することもあります。

「コールセンター」や「カスタマーサポート」、「ヘルプデスク」などテクニカルサポートと混同してしまう言葉にはさまざまなものがありますが、それぞれの概要は以下の通りです。


コールセンター

・顧客からの電話での問い合わせ対応およびそれに伴う事務処理が主な仕事

・インバウンド(受電)、アウトバウンド(発信)に分かれており、目的によって業務内容が異なる

コンタクトセンター

・電話以外に、メール、Webサイト、チャットボットなど、あらゆるチャネルからのお問い合わせ対応を行う拠点、窓口のこと

・コンタクトセンターを目的によって「カスタマーサポート」「ヘルプデスク」「お客さま相談窓口」などと呼ぶこともある

カスタマーサポート

・既存顧客が抱える商品やサービスの課題解決に向けたサポートがメイン

・顧客からの電話に対応するインバウンド(受電)業務
ヘルプデスク

・基本的に企業内、企業外の“従業員”向け

・基本的な操作方法から障害対応までさまざまなお困りごとを解決

テクニカルサポート

・PCやスマホ、インターネットなどの製品やサービスに対し、技術的(=テクニカル)なサポートをおこなう
・カスタマーサポートと比べ、より専門性が高い

企業によっては、定義が異なる場合もあるため、これらの言葉が出てきたときは、定義を先に確認しておくことをおすすめします。


テクニカルサポートに委託する業務内容

テクニカルサポートに業務委託する場合、委託先に製品のアフターフォローを任せることとなります。具体的には、製品の操作方法や故障時の問い合わせなどを受け、電話やメール、訪問などで課題解決に取り組みます。

テクニカルサポートというと、デスクワークのイメージを持っている人もいるかもしれませんが、顧客の課題解決に向けたサポートが主な役割であるため、ハードウェアの故障などに対しては直接顧客のもとに出向くことも少なくありません。


業務委託にかかる費用

テクニカルサポートに業務委託する場合、その費用は規模によって異なります。

小規模なものであれば、初期費用を数十万円程度に抑えることもできますが、規模が大きくなると初期費用だけで数百万円にのぼるものもあるため、事前に確認することが大切です。

受付時間、稼働日数、サポート時間などで人数体制が大きく変動する為、委託前には人員体制や稼働日数も確認しておくといいでしょう。


テクニカルサポートを業務委託するメリット

テクニカルサポートを業務委託することで企業が得られるメリットはさまざまです。ここでは、主なメリットとして3点紹介します。


コスト削減

テクニカルサポートを業務委託することで、さまざまなコストを削減することができます。例えば、テクニカルサポートを自社内で行っている場合、人件費や設備費などさまざまなコストが発生しますが、社員構成(正社員/契約社員/直採バイト)の場合、
 ・福利厚生費用
 ・管理者費用
 ・教育費用
 ・システム構築/管理費用

等が委託により軽減させることができます。もちろん、委託費用の方が高いと意味がありませんが、うまくいけば大幅なコスト削減もできるでしょう。また、繁忙期と閑散期に応じて委託プランを見直すことで、効率よくコスト運用をすることも可能です。


 コア業務に集中できる

テクニカルサポートを自社で行う場合、社員を動員しなければならず、その分他の業務に充てられる人員が少なくなりますが、業務委託をすることで、コア業務に集中することができます。

中小企業など、人材不足に悩む企業の場合、人員を非コア業務に割くことはできるだけ避けたいところです。そのようなときに、業務委託が役立ちます。

コア業務に専念できるようになれば、商品やサービスの品質向上にもつながりやすくなるため、会社の生産性向上にもつながるでしょう。


高い応対品質が得られる

業務委託先はテクニカルサポートのノウハウや経験を備えたプロであるため、自社で賄うよりも高品質な顧客対応が期待できます。

製品を製造する企業の社員は、製品に関する豊富な知識は持っているかもしれませんが、顧客に対するサポートノウハウやスキルを必ずしも備えているわけではありません。そのため、正しい解決策をうまく伝えられない可能性があります。

一方で、業務委託先の企業であれば、テクニカルサポートに関する各種研修を受けた人材が対応することとなるため、一定水準以上の応対品質が確保されます。高品質なサービスは、顧客満足度向上にもつながり、リピーター獲得なども期待できるでしょう。



テクニカルサポート業務委託のデメリット

メリットの一方で、テクニカルサポートを業務委託することにはデメリットも存在します。ここでは、主なデメリットとして2点紹介します。


社内のノウハウ蓄積が困難

テクニカルサポートを業務委託することで、自社にテクニカルサポートに関するノウハウを蓄積することが難しくなります。業務委託が継続しているうちはときにノウハウがなくても問題ありませんが、将来的に自社で再びテクニカルサポートを行う可能性はゼロではありません。そのようなときにノウハウが全くないと、一からテクニカルサポートの体制を構築しなければならず企業にとっては大きな負担となります。

業務委託先によっては、テクニカルサポートのマニュアルや情報などの共有ができるケースもあるため、確認しておくことをおすすめします。


セキュリティの安全性が低下

業務委託にあたっては、自社が所有する顧客情報を共有しなければならないため、自社でテクニカルサポートを行う場合よりも、どうしてもセキュリティ面での安全性は低下します。万が一情報が漏洩してしまうと、業務委託先だけでなく、自社の信頼問題にもつながるでしょう。

多くの企業はセキュリティ対策を施しているため、基本的には問題ないと考えられます。それでも、リスクを最小限に抑えるためには、業務委託をする際にセキュリティポリシーやセキュリティ管理の方法などについて確認することが大切です。


テクニカルサポート業務委託の選定ポイント

テクニカルサポートの業務委託先を選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、具体的なポイントを3点紹介します。


対応業務範囲の明確化

委託先によって、対応してもらえる業務範囲に違いがあるため、自社が委託したい業務を明確にしたうえで、適切な業者を選ぶことが大切です。

例えば、24時間体制で稼働している企業であれば、休日や夜間の対応の可否についても確認する必要があります。

業務が明確でないまま委託すると、十分なサポートを提供することができず、かえって業務効率が低下する恐れもあるため、注意が必要です


料金体系

自社の予算を確認したうえで、予算に当たった料金体系の委託先を選ぶことが大切です。ただし、何が何でも安さを最優先することは避けるべきだといえます。安い分、サービスが不十分である可能性があるほか、基本料金が安く設定されていて、必要なサービスを追加するにはオプション料金の支払いが必要であるなど、さまざまなケースが考えられるためです。

業務委託先選定にあたっては、委託先の各社から見積もりを取り、内訳で不明点がある場合は、必ず確認するようにしましょう。


サービスの品質

顧客と直接関わることとなるオペレーターの質は業務委託先を選ぶ際の重要なポイントです。オペレーターの質の高さは顧客満足度やその先のリピートにも関わる部分であるため、選定にあたっては、過去の実績や対象としている業種・業界などをチェックするなどして、サービスの品質を把握するようにしましょう。


まとめ

今回は、テクニカルサポートを業務委託するメリット・デメリットについて解説しました。業務委託をすることで、自社のコア業務に従業員を注力させることができるほか、コスト削減にもつながるなど、企業には大きなメリットがあります。一方で、将来的にテクニカルサポートを自社で行うこととなる可能性も考えられるため、ノウハウを蓄積できるように委託先に情報共有をお願いするなどの対策が必要です。また、委託先の選定にあたっては、自社の業務を洗い出したうえで、業務内容に応じた委託先を選ぶことが大切です。



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キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
キューアンドエー株式会社   坂倉 秀太
複数のコンタクトセンター責任者を経て、キューアンドエーに2018年中途入社。 ICT(「情報通信技術」)に特化したコンタクトセンターとオンサイトサポートをメインに、大手クライアントのインサイドセールスプロジェクト責任者としてデジタル基盤から体制までを一から立ち上げる。 中期計画にて自社事業、提供サービスの展望を望み、 セールス領域で他企業と差別化できるデジタルマーケティング、 インサイドセールス確立を見据えプロジェクトを推進している。